8. 近年の経済対策における住民税非課税世帯の位置づけ

近年の政府による経済対策では、支援の方法や対象に変化が見られます。

以前は住民税非課税世帯への現金給付が中心でしたが、最近では税制や子育て支援など、複数の手段を組み合わせた政策が進められています。

8.1 定額減税は今後も実施される可能性がある政策

2024年の経済対策では、家計の負担を軽くすることを目的として定額減税が実施されました。

この制度は、所得税と住民税から1人あたり合計4万円(所得税3万円・住民税1万円)が減税されるもので、例えば夫婦と子ども2人の世帯なら合計16万円の減税となる仕組みでした。

給与所得者の場合、2024年6月以降の給与から順次差し引かれる形で実施され、手取り額を増やすことで物価高による家計への影響を和らげることが狙いでした。

このような定額減税は一時的な措置として行われましたが、物価高対策として税負担を直接軽減するアプローチは、政策手段として注目されています。

今後の経済状況によっては、同様の減税措置や、減税と給付を組み合わせた制度が検討されることも考えられます。

8.2 子育て世帯を対象とした支援も拡大

近年の経済対策では、低所得世帯だけでなく、子育てをしている世帯全体を対象とした支援策も拡充されています。

一例として、こども家庭庁による「物価高対応子育て応援手当」など、18歳以下の子どもがいる世帯を対象とした給付が行われました。

物価高対応子育て応援手当《制度概要》8/8

物価高対応子育て応援手当《制度概要》

出所:こども家庭庁「物価高対応子育て応援手当」

こうした施策は、住民税非課税世帯に限定した支援とは異なり、子育て世帯全体を幅広く対象としている点が特徴です。

8.3 2026年以降は「給付付き税額控除」などの制度も議論

2026年以降の政策として、現金給付と減税を組み合わせた「給付付き税額控除」の導入も議論されています。

この制度は、まず税額控除で支援し、控除しきれない分は現金で給付するという仕組みです。

低所得世帯や非課税世帯を含む幅広い層の負担軽減を目指しています。

今後の経済対策では、一度きりの給付だけでなく、税制を通じた支援の重要性が高まる可能性も指摘されています。