「家計簿をつけるのが苦手」とか「クーポンを使うのが恥ずかしい」などと、節約をないがしろにしていませんか?

例えば歩いていけないこともない距離を、タクシーに乗って600円払うとします。
「600円だったらまあいいか」と思う人もいるかもしれませんが、実際にはこの支払いを可能にするには1,000円稼がなければならないことをご存知でしょうか?

なぜなら、所得には税金と社会保険がかかるからです。

ご自身の所得にどれくらい税金がかかっているか、把握されている方がどれほどいるでしょうか?

会社員の場合は所得税が給与から天引きされているので、自分が一体どれほどの税金を納めているか把握していないこともあります。

日本では、所得が増えるにしたがって税率が上がる「累進課税制度」がとられており、その税率は次のとおり(「所得税の速算表」参照)。

所得税の速算表(出典:国税庁の資料を参考にモトリーフール・ジャパン作成)

ちなみに日本の累進性は、欧米諸国よりも急ピッチで上がっていく仕組みになっています。

なお、国税庁のデータをもとに作成された日本経済新聞の調査によると、2016年度の所得税納税額の約半分が、給与所得1,000万円以上、給与所得者全体の4.2%によって負担されています。

「お金があるところから徴収する」という、ある意味公正なシステムである一方、お金を稼ぐことへのモチベーションは下がるかもしれません。

物やサービスを購入する際には、実際にいくらの稼ぎでこれを手にすることができるのかを考えるようにすれば、ムダ遣いを減らすきっかけになります。

税金分を投資による利益で補うことは現実的か