なぜ世の中には世界恐慌しか予言しない人がいるのか?

経済を語る4種類の人たち

悪いことが起きるシナリオは、少し経済がわかっている人ならば、いくらでも思いつきます。そうは言っても、起こる確率が高いか低いかを予想することは容易ではありません。

そこで筆者等は「悪いことが起きる可能性は低そうだから、このまま景気は順調に拡大を続けるだろう」といった予測をするわけですが、これは聞き手からすると「何も起きないから大丈夫です」という大変退屈な話になりかねませんし、何も考えていないような印象を持たれてしまうかもしれません。

その点、トンデモ屋は様々な興味深いシナリオやリスクを指摘してくれるので、話は面白いですし、知的に見えます。

加えて、トンデモ屋には、二つ良いことがあります。皆が景気に強気の時に、一人だけ弱気説を続けていると、景気討論会に呼ばれるのです。強気派ばかりでは討論会になりませんから(笑)。

そして、景気がいつか悪化した時には「何年も前から私が正しく予想していた通り、景気は悪化しました」と勝利宣言をすれば良いのです。止まった時計は1日に2回正しい時間を指すので、そのたびに勝利宣言ができる、というわけですね(笑)。

本稿は、以上です。なお、本稿は筆者の個人的な見解であり、筆者の属する組織その他の見解ではありません。また、厳密さより理解の容易さを優先しているため、細部が事実と異なる場合があります。ご了承ください。

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久留米大学商学部教授 塚崎 公義

参考記事

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塚崎 公義

1981年 東京大学法学部卒業、日本興業銀行(現みずほ銀行)入行
おもに経済調査関連業務に従事した後、2005年に退職し、久留米大学へ
(近著)
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(雑誌寄稿等)
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