孫に対する思いは、人それぞれ。孫に対して、ものすごく尽くしたい祖父母もいれば、孫に尽くすという感覚を持ち合わせていない祖父母もいるでしょう。どちらのタイプでもそれぞれの考えがあってのことなので、是非を問うつもりはありません。
が…しかし、自分の両親と義両親の孫に対する考え方が両極端であった場合、子どもの親はどのように対処するのが正解なのでしょうか?そんな相対する考え方の両親の間で苦悩する筆者の体験談をご紹介します。
とにかく孫に尽くしたい実の両親
筆者は、大変子煩悩な両親の間に育ちました。現在、両親には筆者の子ども2人を含め、計5人の孫がいます。子ども好きな両親にとって、孫の誕生はこの上ない喜びだったのでしょう。5人の孫の成長を愛情たっぷりに見守ってくれていることが、筆者にもひしひしと伝わってきます。
“見守ってくれている”という、よそよそしい表現を使ったのにはワケがあります。実は、筆者をはじめとして妹2人も、実家から遠く離れた場所で所帯を持っているので、両親の側には孫が誰ひとりいないという状況にあるためです。
そんな寂しい状況にあるためか、両親は少しでも孫を喜ばせようと、誕生日やクリスマス以外にも、年中たくさんのプレゼントや手紙をそれぞれの孫に贈っています。
・ピアノのレッスンを始めるといえば…手作りのレッスンバッグ
・幼稚園でかけっこの練習が始まったといえば…新品スニーカー
・最近、お絵かきが上手になったといえば…クレヨンとおえかきちょう
・身長が伸びたといえば…洋服
・孫が会いたいといえば…高額な旅費をかけて会いに来る など
両親との何気ない会話の中に出てきたシチュエーションに合わせて、思考を凝らした贈りものが届きます。筆者は都度、感謝の気持ちとともに、日常的なプレゼントなどは遠慮したいと伝えています。しかし両親にとっては、プレゼントを受け取った孫のリアクションをビデオ通話で見たり、聞いたりするのは何より至福の時間なのだそうです。
孫に尽くすという感覚が全くない義両親
義両親も、子煩悩な優しい人間だと思っています。義両親が夫を愛情深く育ててきたことも伝わってきますし、孫に対してたっぷりの愛を注いでくれているようにも感じます。
しかし…孫に対する思いについて、両親にとっては「愛情を注ぐこと」=「尽くすこと」という構図になっていますが、義両親にとってそれらはイコールではないようなのです。その証拠に、義両親からわが子に対してクリスマスプレゼントはおろか、誕生日プレゼントをいただいたことすら一度もありません。子どもの誕生日当日にお祝いの電話がかかってきたことはありますが、それすらもなく全くのスルーという年もあります。
ちなみに、孫と日々接しているからでは?孫の人数が多くて、1人ひとりの誕生日をこまめにお祝いできないのでは?と思った人もいるかもしれませんね。しかし義両親も遠方に住んでおり、孫の人数も両親と同じ5人…どうやら距離や孫の人数とは関係ないようです。
お互いの考え方は知らないという現実
両親と義両親の孫に対する考え方にギャップはあるものの、筆者から一方の状況をもう一方に報告するということは決してありませんでした。具体的には、義両親に対して「両親から、こんなにたくさんプレゼントをもらっているんですよ!」なんてことをいうはずもありませんし、反対に両親に対して「義両親から、子どもの誕生日プレゼントをもらったことがない。」という事実も伝えたことはありません。
つまり、孫に対する思いの表現方法に大きなギャップがあるということは、どちらの両親も限り知りえないという状況でした。とはいえ、孫に尽くそうが尽くすまいが、考え方は人それぞれ。娘として「ギャップがハンパないなぁ…。いつかお互いの接し方を知ってしまったら、どう思うだろう。」と懸念しつつも、大して気にも留めていませんでした…長男が3歳になるまでは…。