2019年3月に日本初の国産液体ミルクが販売開始となり、2019年7月現在では江崎グリコと明治の2社から販売されています。

海外では当たり前のように使われている液体ミルクですが、日本ではなかなか法整備が進みませんでした。しかし、災害時に熱湯が用意できないなどの環境下で液体ミルク需要が叫ばれるようになり、乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(乳等省令、厚生労働省)が2018年8月に改正されたことにより日本国内でも液体ミルクの製造販売が解禁されたのです。

現在生後3カ月の第二子を育てる筆者も早速使ってみたところ、その「使いやすさ」に感動しました。どのような点で便利と感じたかを実体験から紹介していきます。

粉ミルクに比べると格段に準備が楽

粉ミルクの場合、熱湯の準備、人肌に冷ますなどのステップを踏み、赤ちゃんに飲ませられる状態になるまでに結構時間がかかります。また、外出時には粉ミルク・哺乳瓶の他にも熱湯用のお湯を入れた水筒・湯冷まし用の水を入れた水筒など荷物も増えてしまうのです。

液体ミルクなら常温で飲ませることができるので持ち物は哺乳瓶と液体ミルクだけでOK。哺乳瓶に液体ミルクを注いだらすぐに飲ませることができるので、準備に時間が取られません。また、液体ミルクが入っている容器も紙パックか缶なので、捨てやすいのもありがたいところです。

完全母乳でも夫に預けやすくなる

筆者は普段完全母乳で、粉ミルクは全く使っていませんでした。粉ミルクの缶は大体賞味期限が1カ月程度なので、普段あまり使わないのに買うのはもったいないですし、夫婦ともに粉ミルク作りに慣れていないので、母乳の方が楽だと思っていたからです。

しかし、完全母乳だとママが子供を預けて1人で外出することが難しくなってしまいます。実際に上の子を育てた時は完全母乳で哺乳瓶拒否だったので、1歳を過ぎるまで3時間を超えて赤ちゃんと離れることができませんでした。

一方、液体ミルクの場合、夫に任せる時にも哺乳瓶に注ぐだけで手間がかからないので、普段全くミルクを飲ませてない夫でも簡単に準備できますし、預ける方も安心です。

先日思い切って子供を夫に預けて美容院に行ってきましたが、少しの時間でも家事や育児のことを忘れてリフレッシュできましたし、夫も「赤ちゃんが泣き出したらすぐに飲ませることができて楽だった」と言ってくれました。こうして子供から離れることでパパにも子育ての責任を感じてもらえ、ママも気分転換できて一石二鳥だと感じました。

また、完全母乳の人が外出するときは、粉ミルクを作るよりは楽ですが、授乳室を探したり、人目を気にしながらケープで授乳したりするのは多少なりともストレスを感じます。

赤ちゃんのことだけではなく、我が家の場合は2歳児のイヤイヤ期絶頂の娘を授乳室の中で待たせるのも一苦労。この点でも人目や上の子のことを気にせずに飲ませることができる液体ミルクは非常に便利だと感じています。

普段使いするにはコスパはまだまだ良いとは言えない