最初に18年に明治安田生活福祉研究所が発表した『人生100年時代の結婚に関する意識と実態』をもとに、40~64歳の男女が考える現在の幸福度や結婚生活に対する満足度についてみていきましょう(男女別幸福度の表を参照)。
本調査によると、既婚女性では子どもがいるかいないかで現在の幸福度に大きな違いがみられませんでした。
「とても不幸」「どちらかといえば不幸」だと答えた人の割合が高いのは、男女とも未婚者や離別者・死別者など配偶者が不在なケースでした。とくに男性でその傾向が強く、不幸と答えた人と幸せと答えた人の割合が拮抗しています。
一方、女性では離別者・死別者でも「幸せ」だと回答した割合が70%を占めており、男性との差が際立っています。女性未婚者の6割近くが「どちらかといえば幸せ」と答えていて、結婚以外に人生の楽しみをみつけている様子もうかがえます。
結婚生活の満足度を決めるもの
次に同調査に基づいて、女性の結婚生活に対する満足度をみていきます(女性の結婚生活に対する満足度の表を参照)。
女性が仕事を持っている場合、子どもがいないほうが結婚生活への満足度が高くなっています。
「夫婦ともに正社員の子どもがいない世帯」で「とても満足」と回答した割合が最も高く、「夫婦ともに正社員の子どもがいる世帯」で「とても不満」の割合が最も高くなりました。
女性が正社員として働く世帯では、子どもの有無が結婚生活への満足度に大きな影響を与えているようです。子どもができると夫婦のライフスタイルは大きく変わります。家事分担や子育てに対する夫婦の考え方の違いが表面化しやすく、結婚生活に対する女性の不満が高まりやすいのかもしれませんね。