3. 年金収入のみで「3割負担」に該当する人はどのくらいいるの?
先述の通り、後期高齢者医療制度において医療費の窓口負担割合が3割負担となるのは、収入要件が以下に該当する人です。
- 単身世帯:383万円以上
- 複数世帯:520万円以上
単身世帯に焦点を当てると、年金収入のみで3割負担となるのは、年金を年間383万円(毎月約32万円)受給している人です。
本章では、厚生労働省年金局の「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、実際に年金収入のみで3割負担に該当する人の割合を確認しましょう。
なお、ここでは年金月額が多い「厚生年金」の受給者について、受給金額ごとの受給権者数のデータを参考にします。
厚生年金を月額30万円以上受給している人は、男性で1万8801人、女性で482人です。
これは厚生年金の受給権者全体の約0.1%とごくわずかな人たちであり、年金収入のみで「3割負担」に該当する人は非常に少ないことが読み取れます。
国民年金のみを受給している人も考慮すると、年金受給者全体における割合はさらに低くなります。
「3割負担」に該当する人は、年金収入以外に給与収入や事業収入を得ているケースが多いと推察できるでしょう。
一方で、昨今では物価高などの影響もあり、「退職後にも働いて収入を得る」という選択肢を持つ人が増えているのも事実です。
年金を含む収入の合計額によっては、医療費の窓口負担割合が「2割」や「3割」に該当する可能性もあるでしょう。
