㈱アイ・エヌ・ジーが「渋谷にいた15~18歳の130人の女子高生に行なった調査」では、父親に関する問いかけをしています。女性にとって、身近な存在の異性でもある父親に対して、どのような意見が集まったのでしょうか。
『お父さんに似た人と結婚したいと思う?』という質問には、『思う』が33.1%、『思わない』が66.9%という結果になりました。結婚したいと思わない理由には、『真面目すぎる』『母が大変そうだから』といった意見が出ています。母親の苦労を知っているからこそ、父親に似た人との結婚に消極的な人が多いようです。
その一方、結婚したいと思う人は『料理も家事もしてくれるうえに家族を大切にしている』『面白い、お酒は飲まない、家事に協力的といいところばかり』という意見を挙げています。家事や育児に関わっている父親を高く評価している傾向が感じられました。
「子どもは3人」発言から見える課題
2019年5月29日に行われた自民党議員の政治パーティーにて、桜田前五輪相(衆院議員)が「結婚しなくていいという女性がみるみる増えちゃった」「お子さんやお孫さんに、ぜひ子どもを最低3人くらい産むようにお願いしてもらいたい」と発言し、注目を浴びました。これには批判的な意見が多く集まり、ネットでは怒りの声で溢れています。
いうまでもなく、妊娠や出産は多くのハードルが待ち受けています。「3人産め」といわれても、そう簡単に実現できない人が多くいることでしょう。育児や女性の社会進出に関する問題も、まだまだ残されたままの状態です。
このような発言を掘り下げていくと、女性を取り巻く課題が山積みであると感じさせられます。若い世代の結婚に前向きな意志を貫くためにも、日本が抱えている社会問題に向き合う必要があるといえるでしょう。
まとめ
未婚化が話題になってはいるものの、10代の若者が結婚に消極的というわけではなさそうです。しかし、「子どもをたくさん産め」「結婚しろ」という風潮が強くなると、若者の考えに変化をもたらしてしまうかもしれません。安心して結婚や子育てができるよう、社会問題への早急な取り組みが求められるでしょう。
LIMO編集部