4. 若年層への浸透と「タイムパフォーマンス」を重視する新富裕層

さらに、富裕層の若年化と多様化も進んでいます。同調査によれば、新規会員において20代の入会が増加傾向にあり、職業別でも経営者だけでなく「販売・セールス・営業」「技術・専門」「事務・管理職」など、経営者層以外への浸透も進んでいます。

こうした「新富裕層」の消費傾向は、単なる高級品の所有にとどまりません。例えば、AIツールである「OpenAI」の取扱高は前年比542%と急成長しており、経営者層を中心にビジネスシーンでの積極的なAI活用が進んでいます。

また、タクシー配車アプリ「GO」や「Uber Eats」といったサービスの利用は、所得が高い会員ほど利用額・利用回数ともに増加する傾向にあります。

日々アクティブに活動する新富裕層は、タイムパフォーマンス(タイパ)を重視し、時間を捻出するために外注サービスを積極的に活用している様子が窺えます。

5. まとめ:日本全国へと広がり、多様化する富裕層の実態

4/4

Sakarin Sawasdinaka/shutterstock.com

純金融資産1億円を超える日本の富裕層・超富裕層は、株高や円安、そして地道な資産運用を背景に過去最多となる165万世帯へと拡大しました。

そしてその実態は、従来の「都市部に住む一部の資産家」というイメージから大きく変化しています。地方で着実に資産を築く共働き世帯や、生産性や体験価値を重視する若き新富裕層の台頭など、日本の富裕層は多様化しながら全国へと裾野を広げていると言えるでしょう。

参考資料

菅原 美優