(1) 食費は質重視で!? 「出費の回数・機会」をコントロール

「出費の回数・機会」は項目別に意識し、賢くコントロールを。

例えば「食費」は家計の中でも、一番削りやすい出費だと考える人は多いかもしれません。しかし、食事は生活のなかでも重要なもの。ここを切り詰めすぎると健康を損なってしまい、結果、体調不良や病院通いなどで「時間」まで無駄遣いすることになる可能性も。

そこで、食事の“質”は落とさない食費の使い方を心がけましょう。外食の回数を削る、水筒持参を基本にする、買い物の回数を週3回以内に限定するなどルールを作るのも有効です。

「飲み会や交流の機会を辞退する」のも出費コントロールにはなりますが、コミュニケーションを深めることは、収入アップや仕事への投資になることも。結束や交流に役立ちそうな飲み会かどうかなど、状況により判断していきましょう。

(2)電子マネーやデビットカードで「心理面」をコントロール

クレジットカードはしっかり管理しながら使えば、便利でお得な決済方法。しかし、あくまでも借金であるのは事実です。現金に直接触れないため心理的ブレーキもかかりにくく、現金では購入しにくいような金額の物でも、クレジットカードなら購入できてしまう、という人もいることでしょう。

毎月の請求で口座残高がカツカツになりやすい人は、「クレジットカード」から「電子マネー」にシフトしてみるのもおすすめです。便利さは変わりませんし、電子マネーは基本的にチャージ方式のプリペイドなので、限度を超えることがありません。

キャッシュカードにデビッドカード機能が付いていれば、レジでの「デビット支払い」も便利です。利用したその瞬間に銀行口座から支払額が引き落とされるため、使いすぎが防げます。

(3)家電・家事代行の利用で「時間」をコントロール

「時間」と「健康」はどの人にとっても貴重な財産であり、重要な資本です。共働きで、毎日仕事と家事ばかりに追われて息切れしそうだ……という人は、早めに時短の便利家電や家事代行の利用も考えてみましょう。

日本では「家事や育児は妻・母親がするもの」という発想がなかなか抜けず、家事代行サービスやベビーシッターなどを利用しにくい感覚があります。しかし仕事も家事も子育ても万全にこなしていくには、多少なりとも他人の助けが必要。

効率よく時間を使い、大事な身体を休めるためにも、家電や家事代行も当たり前の選択肢のひとつとして考えていきましょう。

(4)わが家の方針を立て、「教育費」をコントロール

子どもの教育費は、どの家庭においても大きな割合を占めます。しかし、「どんな子どもに育ってほしいか」は、各家庭の方針やお子さんの個性により大きく違うもの。

習い事や私立学校の受験・進学など、どの分野にどのくらいお金をかけていくか、人まねではない“わが家独自のプラン”を作っていきましょう。それにより、「いつまでにいくら貯蓄する」という目標も立てやすくなります。

さいごに

「メリハリ支出」が上手になり、上記のようなコントロールをして無駄遣いをなくしていくと、本当に使いたいタイミングに、使いたい物やサービスにも思いきりお金を使うことができます。

自分自身のために、そして家族のためにも、上手に支出をコントロールしていきましょう。

【ご参考】貯蓄とは

総務省の「家計調査報告」[貯蓄・負債編]によると、貯蓄とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計をいいます。

LIMO編集部