6. 私たちの年金・投資信託は大丈夫か?目論見書のチェックポイント

これは決してアメリカだけの対岸の火事ではありません。泉田氏は、日本の証券会社で買える一般的な投資信託の中にも、プライベートクレジットが組み込まれているものがあると指摘します。

過去にはS&P500を上回る高いリターンを出していた時期もあるため、利回りの高さだけを見て安易に投資してしまった個人投資家も少なくないはずです。

自分の投資先が安全かどうかを確認するためには、投資信託の「目論見書」をチェックすることが重要です。泉田氏は、目論見書の中に以下のようなキーワードが含まれていないかを確認するようアドバイスしています。

  • オルタナティブ(伝統的な株や債券とは異なる代替資産)
  • バンクローン / レバレッジドローン(金融機関からの借り入れを活用している)
  • CLO(ローン担保証券)
  • BDC(事業開発会社)

もしこれらの単語が含まれている場合、それは一般的な株式のインデックスファンドとは毛色の違う、リスクを伴う仕組みの上に成り立っている商品である可能性が高いと言えます。

7. まとめ

機関投資家の資金で急拡大したプライベートクレジット市場は、今や「投資の民主化」という名の下に、個人の退職金や年金へと伸ばしています。

しかし、その実態は客観的な評価機能を持たない「マーク・トゥ・モデル」に依存し、ゾンビ企業の延命とNAVローンによって実態のないお金を回し続ける危うい構造を抱えています。

利回りの高さには、必ずそれに見合ったリスクが存在します。金融商品の複雑な仕組みを理解し、自分が何に投資しているのかをしっかりと見極めることが、これからの時代において自分の資産を守る最大の防衛策となるでしょう。

## 参考資料