2. 【75歳以上 後期高齢シニア夫婦】地域差により生じる生活コストの違い
75歳以上の後期高齢シニア夫婦の生活費を読み解く際には、「どこで暮らしているか」という地域差にも目を向ける必要があります。
内閣府の「地域課題分析レポート(2024年春号)」では、2人以上勤労世帯の消費バスケット(2023年水準)をもとに、都市部と地方における支出構造の違いを分析しています。
世代は異なりますが、この生活コストの地域差は、シニア世帯の家計を考えるうえでも非常に参考になる傾向です。
2.1 都市部は住居関連費・サービス費が相対的に高い
都市部では、持ち家であっても固定資産税や管理費、修繕費などの住居関連費が比較的高くなる傾向があります。また、外食やサービス利用の機会が多い場合は、教養娯楽費やその他の消費支出も増えやすくなります。
さらに、医療機関や商業施設へのアクセスが良い一方で、物価水準そのものが高いため、日常的な支出が積み重なりやすい点も特徴です。
2.2 地方は交通費や自動車関連費の負担が大きい
一方、地方では物価や住居費が比較的抑えられるケースが多いものの、公共交通機関が限られている地域では、自動車が生活必需品となることも少なくありません。
そのため、ガソリン代や維持費、車検費用などが継続的に発生し、交通・通信費の負担が相対的に大きくなる傾向があります。
また、医療機関への通院距離が長くなることで、移動コストが増えるケースも見られます。
2.3 「全国平均」と「自分の生活環境」のギャップに注意
このように、同じ75歳以上の夫婦世帯であっても、都市部か地方かによって家計の内訳や負担のかかり方は大きく異なります。
そのため、統計上の平均支出をそのまま当てはめるのではなく、自分が暮らす地域の物価水準や生活環境を踏まえて家計を見直すことが重要です。
地域特性を考慮したうえで生活費を捉えることが、より現実的な老後設計につながるでしょう。
