岐阜県で創業したスーパー「バロー」が出店を拡大しています。2026年秋には東京に上陸を予定しており、ますます認知度は高まりそうです。売上1兆円も視野に入れる地方発スーパーの魅力を解説します。
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出所:株式会社バローホールディングス
1. 1958年に岐阜県恵那市で創業した「バロー」
バローは東海地方を中心に圧倒的な支持を得ているスーパーマーケットです。
2026年4月時点で全国に249店舗を出店しており、直近では2025年11月に神奈川県横浜市に「横浜下永谷店」をオープンし、関東進出を果たしました。
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同社の求人ページには「スーパーマーケットバロー本羽田店(仮称)」に関する情報が掲載されており、2026年秋に東京に初上陸することも決まっているようです。
バローの創業地は岐阜県恵那市です。
1958年に伊藤喜美氏が株式会社主婦の店を立ち上げ、当時は珍しかったセルフサービス方式を導入するなどして、地域で支持を広げました。
「バロー」という名称に改められたのは1974年。そこからホームセンターやドラッグストア事業に参入するなど、多角化を進めました。
2005年に東証一部(現プライム)に上場し、中部・北陸・関西などのエリアにも本格的な進出を開始。全国規模のスーパーへと着実に歩みを進めています。
2. 2030年までに「1兆円企業」を目指す方針
バローは創業以来、右肩上がりに業績を伸ばしており、直近5年の売上・営業利益・経常利益は以下の通りです。
- 2021年3月期 売上高(営業収益):7301億6800万円 営業利益:256億4800万円 経常利益:283億9700万円
- 2022年3月期 売上高(営業収益):7325億1900万円 営業利益:212億0500万円 経常利益:241億4000万円
- 2023年3月期 売上高(営業収益):7599億7700万円 営業利益:200億6200万円 経常利益:230億4900万円
- 2024年3月期 売上高(営業収益):8077億9500万円 営業利益:228億4400万円 経常利益:256億0400万円
- 2025年3月期 売上高(営業収益):8544億3500万円 営業利益:231億9100万円 経常利益:261億7900万円
2022年〜2023年にかけて原材料高や光熱費高騰の影響で利益が一時的に落ち込みましたが、2024年度以降はV字回復しており、2025年3月期には純利益で過去5年間の最高益を更新しています。
中期経営計画(2025年3月期〜2027年3月期)では、2030年度に売上1兆円を目標として掲げており、出店拡大や新業態開発などを成長ドライバーにする方針を示しています。
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3. 「激安コロッケ」の秘密。徹底した垂直統合でコストを大幅削減
近所にバローがなくても、18円という衝撃価格の激安コロッケで同スーパーを知っているという方は多いでしょう。
現在は値上げし、30〜35円で販売されているようですが、それでも昨今の物価高騰を考慮するとコスパがよく、バローを象徴する存在になっています。
「激安」はバローの魅力のひとつです。
同社はグループ内に農産・水産・畜産の加工工場や惣菜・ベーカリー工場、物流センターなどを所有しているため、中間マージンが発生しない分、消費者に安価で商品を提供することができています。
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他社と異なるのは、垂直統合の徹底ぶりです。単に工場を持っているだけでなく、自社で物流センターを運営、配送網まで内製化しており、大幅なコストカットを実現しています。
4. 「価格」と「品質」の二段構えで圧倒的人気を獲得
ただ、同社が圧倒的な人気を誇っている理由は、安さだけが理由ではありません。
「デスティネーション・ストア(D・S)=来店目的を明確化させ、価格競争に巻き込まれない選ばれる店になる」という戦略をとっており、生鮮食品や総菜の専門性を徹底的に磨き上げることで、品質でも高い評価を得ています。
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また、年商10億円未満の小規模・中規模店舗では、インフラの活用と徹底したローコストオペレーションを組み合わせた「安さ特化」を掲げる、ネオデスティネーション・ストア(ネオD・S)戦略も打ち出し、ユーザー満足度の最大化を図っています。
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5. スーパーマーケットの年間販売金額は?
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Zoey106/shutterstock.com
スーパーマーケットの市場規模は年々拡大しています。
経済産業省が発表している「商業動態統計調査」によると、スーパーマーケットの年間販売金額は、直近10年で以下のように推移しています。
- 2016年:13兆2億3400万円
- 2017年:13兆4億9653万円(前年比 +0.38%)
- 2018年:13兆16億939万円(前年比 +0.85%)
- 2019年:13兆9億8313万円(前年比 -0.48%)
- 2020年:14兆81億1200万円(前年比 +13.08%)
- 2021年:15兆00億4147万円(前年比 +1.30%)
- 2022年:15兆15億3289万円(前年比 +0.99%)
- 2023年:15兆64億9235万円(前年比 +3.27%)
- 2024年:16兆5億2970万円(前年比 +2.58%)
- 2025年:16兆80億2581万円(前年比 +4.67%)
2020年に大幅に販売金額が伸びているのは、コロナ禍によって外食需要が落ち込み、中食や自炊のニーズが大きくなったためです。
その後、コロナ禍は落ち着きましたが、今度は物価高によって食品の売上も軒並み上昇します。2024年・2025年は16兆円を超えており、10年前と比較すると3兆円も増えていることになります。
こうした状況は今後も継続するとみられ、スーパーマーケット自体も価格競争やコストカットをこれまで以上に求められていくことになりそうです。
参考資料
- 株式会社バローホールディングス
- 「スーパーマーケットバロー」
- バローグループ パート・アルバイト・正社員 求人情報「スーパーマーケットバロー本羽田店(仮称)【S】」
- 「バローグループ 新中期経営計画(2025年3月期~2027年3月期)」
- 株式会社バローホールディングスリリース「関東初進出!スーパーマーケットバロー横浜下永谷店が11月21日オープン致します!」
- 経済産業省「商業動態統計調査」
LIMOローカルニュース編集部