6. 長く働くことで得られるメリットとは?
内閣府の「令和7年版高齢社会白書」によると、2024年の労働力人口6957万人のうち、65〜69歳が400万人、70歳以上が546万人を占めており、65歳以上の割合は13.6%に達しています。年齢別に見ると、65〜69歳の54.9%、70〜74歳の35.6%、75歳以上でも12.2%が就労を続けており、70代での仕事は今や珍しい選択ではありません。
こうした数字が示すように、長く働くことには老後の家計を守るうえで複数のメリットがあります。
直接的なのが、収入が続く間は年金や貯蓄の取り崩しを先送りできる点です。たとえば月10万円の収入を65歳から70歳まで5年間維持するだけで、受け取る総額は600万円。その分だけ資産の寿命が延び、老後の「お金が尽きるリスク」を大きく引き下げることができます。
次に、働き続けることで年金の受取額を増やせる場合があります。厚生年金に加入しながら70歳まで受給を繰り下げると、年金額は最大42%増となります。長生きするほど恩恵が大きくなる仕組みであり、健康に自信がある方ほど積極的に検討する価値があります。
さらに見落とされがちなのが、社会とのつながりが続くことによる健康面への好影響です。就労は生活リズムや社会とのつながりを保つきっかけにもなり、結果として生活面や家計面の安心感につながる可能性があります。
高い運用利回りを追いかけるより、健康を維持しながら少し長く働く選択のほうが、リスクが低く効果の確実な老後対策なのです。
