2. 国民年金の「追納」将来の年金を増やす制度のメリットとは

保険料の免除や納付猶予が承認された期間は、年金を受け取るために必要な「受給資格期間」には含まれます。

しかし、その期間の保険料は未納扱いとなるため、将来受け取る老齢基礎年金の額には反映されません。この不足分を後から納めることで補うことができるのが「追納制度」です。

国民年金は、老後の生活を支えるだけでなく、病気やけがで障害が残った場合や、万が一のことがあった場合に遺族を支えるといった、公的な保険としての役割も担っています。

追納は、主に「老齢基礎年金」という老後の保障をより手厚くするための有効な手段といえるでしょう。

2.1 資産形成における「追納」と「NISA」の役割の違い

近年、新NISAの開始などをきっかけに資産形成への関心が高まっています。

ファイナンシャルプランナーとして活動する筆者のもとにも、「年金を追納する資金があるなら、NISAで運用したほうが効率的ではないか」といったご相談が寄せられることがあります。

たしかに、NISAは運用で得た利益が非課税になる優れた制度であり、長期的な資産形成において非常に有効な手段です。

しかし、国民年金の「追納」には、市場の価格変動リスクがある投資とは根本的に異なる、公的制度ならではの確実なメリットが存在します。

追納は、単に過去の未納分を支払うだけの手続きではありません。

支払った保険料は所得控除の対象となり節税につながるうえ、将来の年金受給額が確実に増えるという、再現性が高く安定した資産形成方法の一つなのです。