3.1 シミュレーションで確認!賃金46万円・年金10万円の人だとどうなる?
在職老齢年金は、「賃金(総報酬月額相当額)+老齢厚生年金の月額」が基準額を超えた場合、「超えた分の2分の1」が年金からカットされるしくみです。
日本年金機構も例に挙げている「賃金46万円・老齢厚生年金10万円(合計56万円)」のケースで、改正前後を比較してみましょう。
- 賃金(月額換算): 46万円
- 老齢厚生年金(月額): 10万円
- 合計: 56万円
改正前(基準額51万円)
基準額を5万円オーバーしているため、その半額が支給停止となります。
- カットされる額: 5万円 ÷ 2 = 2.5万円
- 実際に受け取れる年金: 10万円 - 2.5万円 = 7.5万円
改正後(基準額65万円)
合計額(56万円)が基準額(65万円)の範囲内に収まります。
- カットされる額: 0円(なし)
- 実際に受け取れる年金: 10万円(全額支給)
ポイント
これまでは「年2.5万円×12カ月=年間30万円」も年金が削られていた人でも、2026年4月からは全額受け取れるようになります。なお、老齢基礎年金(国民年金)は、いくら稼いでもカットの対象にはなりません。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)/CFP®/J-FLEC認定アドバイザー
FP資格「CFP®認定者」及び「1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)」を保有。
早稲田大学卒業後、日本生命保険相互会社に入社し、生命保険・損害保険の実務および社内教育部署にて教材制作・研修企画に長年従事。独立後はファイナンシャルプランナーとして公正中立な立場から家計相談・ライフプラン設計などの相談実績を持つ。また、マネースクール講師としてNISA、iDeCoを含む資産運用、社会保障など幅広い分野で「お金の先生」として活動。特に公的年金制度の仕組み、老齢年金、障害年金、遺族年金といった厚生労働省管轄の社会保障分野に深い知見を持つ。
現在、株式会社モニクルリサーチのLIMO編集部にて、厚生労働省、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)といった官公庁の一次情報をもとに、信頼性の高い記事の企画・執筆・編集・監修を担当。J-FLEC(金融経済教育推進機構)認定アドバイザーとして、企業や学校への金融教育の普及にも尽力している。
大の犬好きで、現在も愛犬と暮らす。JADP認定の「動物介護士®」「動物介護ホーム施設責任者®」「ペットセラピスト®」の資格を取得。確かな金融知識を持ちながらも、生活者としてのリアルなライフスタイルやペットケアへの深い造詣を日々の活動の糧としている。
(2026年6月26日更新)