穂状の花を咲かせるアスチルベ。長雨に強く、赤やピンク、白や紫などの花を咲かせる、梅雨の時期の庭に適した宿根草です。

単体で育てるのもおすすめですが、ほかの植物と寄せ植えにすることで立体感が生まれます。寄せ植えを成功させる最大の基本は、「好む環境(日当たり・水加減)が近い植物」を組み合わせることです。

今回は、明るい半日陰を好み、乾燥を嫌うアスチルベを主役に、同じ水やりのペースで管理しやすい草花を、参考価格とともにご紹介します。

1. この記事で紹介する「アスチルベ」と一緒に植えたい寄せ植え植物

アスチルベ1/9

アスチルベ

Jenny Rainbow Shutterstock.com

  • アスチルベ:穂状の花を咲かせる、多湿に強い宿根草。
  • トレニア:半日陰の環境にも耐え、初夏から秋まで咲く一年草。
  • ホスタ(ギボウシ):半日陰と適度な湿り気を好む、美しいカラーリーフ。
  • リシマキア・ヌンムラリア:多湿を好み、鉢の縁から垂れ下がるように育つ這性植物。

2. 梅雨ガーデンの主役「アスチルベ」とはどんな植物?

アスチルベ2/9

赤い花のアスチルベが植えられている庭

Nadya So/Shutterstock.com

※上の写真は地植えのイメージです。鉢植えの寄せ植えを作る場合は、草丈が30cm程度に収まる「コンパクトな矮性種(わいせいしゅ)」を選ぶと良いでしょう。

  • 形態:多年草(宿根草)
  • 草丈:30~100cm(※寄せ植えには矮性種を推奨)
  • 開花時期:初夏~夏
  • 参考価格:500~1,000円前後(3~4号ポット苗)

アジサイと並び、梅雨時期の庭によく用いられるアスチルベ。長雨や多湿に強く、明るい日陰〜半日陰の環境に適応する性質を持ちます。

冬には地上部が枯れて休眠しますが、春になると再び芽吹き、毎年花を咲かせます。乾燥には弱いため、水切れには注意して管理しましょう。

3. 日陰の庭がおしゃれに決まる!アスチルベと一緒に植えたい寄せ植え植物3選

アスチルベと一緒に鉢植えにするなら、「半日陰でも育ち、適度な湿り気を好む(過度な乾燥を嫌う)」植物を選ぶのが鉄則です。環境が近ければ、同じ水やりのペースで無理なく管理できます。

3.1 半日陰でも涼やかに咲く「トレニア」

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Sirintra Pumsopa/shutterstock.com

Sirintra Pumsopa/shutterstock.com

  • 形態:一年草
  • 草丈:15~30cm
  • 開花時期:初夏~秋
  • 参考価格:200~400円前後(3号ポット苗)

スミレに似た形の小花を咲かせるトレニア。青紫やピンク、白などの花色があり、初夏から秋にかけて長く咲き続けます。

本来は日当たりを好む植物ですが、半日陰の環境にも耐えることができます。半日陰で育てると、日向に比べて茎が徒長しやすく(間延びしやすく)、花数も控えめになりますが、その分しっとりとした野趣あふれる風情が楽しめます。アスチルベの足元を埋めるように配置すると、立体感のあるスタイルに仕上がります。

3.2 美しい葉が主役となる「ホスタ(ギボウシ)」

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ホスタ

N_Design/shutterstock.com

  • 形態:多年草(宿根草)
  • 草丈:15~100cm以上(※寄せ植えには小型種を推奨)
  • 開花時期:初夏~夏
  • 参考価格:500~1,500円前後(3~4号ポット苗)

日陰の庭の定番として知られるホスタ。半日陰と適度な湿り気を好むため、アスチルベとは環境の好みが非常に近い黄金の組み合わせです。

黄緑色や斑入りなど葉色のバリエーションが多く、花が終わったあともカラーリーフとして鉢を彩ります。ホスタも大型化する品種が多いため、鉢植えの場合は必ず「小型種(スモールサイズ)」を選びましょう。

3.3 垂れ下がる葉で空間を彩る「リシマキア・ヌンムラリア」

鮮やかな色彩が美しい「リシマキア・ヌンムラリア」5/9

黄色の葉を生やしているリシマキア・ヌンムラリア

Nahhana/shutterstock.com

  • 形態:多年草
  • 草丈:這性(つる性)
  • 開花時期:初夏(黄色い小花)
  • 参考価格:200~400円前後(3号ポット苗)

地面を這うように広がるリシマキア・ヌンムラリア。多湿と半日陰を好むため、アスチルベの寄せ植えの縁取りとして最適です。

黄緑色の葉が美しい「オーレア」という品種が人気で、鉢の縁からこぼれ落ちるように垂れ下がり、寄せ植え全体に動きと奥行きをもたらしてくれます。乾燥すると葉焼けを起こしやすいため、適切な水やりを心がけましょう。

4. まとめにかえて

今回は、アスチルベが主役の寄せ植えづくりの基本と、一緒に管理しやすい植物をご紹介しました。

多湿を好む植物の集まりであっても、常に土が湿った状態は鉢植えでは「根腐れ」の致命的な原因になります。水やりの大原則は、「土の表面が乾き始めたら、鉢底から流れ出るまでたっぷり与え、土中に新鮮な空気を送る」ことです。メリハリのある水やりで、植物を健康に保ちましょう。

また、この寄せ植えは初夏〜秋にかけて楽しむ「季節限定の風景」です。冬になるとアスチルベとホスタは休眠して地上部がなくなり、トレニアも枯れるため、リシマキアだけが残る非常に寂しい鉢になります。さらに、アスチルベやホスタは根張りが旺盛なため、そのままの鉢では翌春に生育不良を起こす可能性が高いです。
春に再びそれぞれの植物の力強い芽吹きを楽しむためには、休眠期(冬)に思い切って鉢を解体し、それぞれ新しい土で別の鉢に植え替えるか、お庭に地植えにするのがおすすめです。

植物のリアルな生態やライフサイクルを知ることで、ガーデニングはもっと確実で楽しいものになります。ぜひ、初夏〜梅雨の庭を彩る寄せ植えに挑戦してみてくださいね。

5. 【ガーデニング豆知識】日なた、日陰、半日陰、明るい日陰とは?

日なた・日陰・半日陰・明るい日陰の違い6/9

日なた、日陰、半日陰、明るい日陰の違いとは?

出所:LIMO編集部作成

さいごに「日なた、日陰、半日陰、明るい日陰の違い」も整理しておきましょう。

  • 日なた:1日中よく日光が当たる場所。または、日陰になる時間が1日2~3時間程度。
  • 半日陰:半日程度(1日3~6時間程度)日が当たる場所。または、日なたの木の下など、木漏れ日がさす場所。
  • 明るい日陰:1日を通して直射日光はほとんど当たらないが、外壁や窓などの反射光で、ある程度の明るさがある場所。または、1日1~2時間程度日が当たる場所。
  • 日陰:1日を通して日光がほとんど当たらない場所。

「日陰で育つ」と言われている植物の多くは「半日陰」や「明るい日陰」を好みます。完全な「日陰」で生育できる植物もありますが、そのような場所では花つきや葉色が悪くなりがちです。

可能であれば、少しでも明るい場所や、1日1~2時間でも日光が当たる場所を選んで植え付けると、育てやすくなりますよ。

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LIMOガーデニング部