いよいよ今月(6月)から、プラス改定された今年度の年金支給が始まります。自分自身の年金額への関心が高まるなかで、まず押さえておきたいのが「実際にどれくらいの生活費が必要なのか」という視点です。
総務省「家計調査報告 家計収支編 2025年(令和7年)平均結果の概要」によると、65歳以上の単身・無職世帯における毎月の消費支出は14万8445円となっています。
一方で、税金や社会保険料を差し引いた可処分所得は約11万8465円にとどまり、平均的には毎月2万9980円の不足が生じている計算です。
この差額は、多くの場合、貯蓄の取り崩しによって補われています。つまり、年金収入だけで生活費を完全にカバーできているわけではないというのが実態です。
こうした収支のバランスから見えてくるのが、「月15万円前後」という一つの目安です。これはゆとりある生活というよりも、最低限の支出を維持するための現実的なラインといえるでしょう。
では、この水準に公的年金だけで届いている人はどれくらいいるのでしょうか。本記事では、年金の受給額分布に着目しながら、単身世帯の収入構造をより具体的に確認していきます。
