株式市場の振り返り-3日ぶりに大幅反発するも、様子見のスタンスは依然強い

2016年2月25日(木)の東京株式市場は3日ぶりに大幅反発となりました。日経平均株価は前日比+1.4%の上昇、TOPIXは+1.8%の上昇で引けています。新興市場の東証マザース指数も+1.1%上昇となりました。

日経平均株価は、米国株式市場の上昇などを好感し、前日比+67円高の15,983円で寄り付きました。その後はドル円レートが112円台前半の円安方向となったことなどから、前場は前日比+111円高の16,027円で引けました。

後場も堅調に推移し、一時は+300円超の上昇の場面も見られました。その後は徐々に上値が重くなり、日経平均株価は前日比+224円高の16,140円で引けました。終値でも3日ぶりに16,000円を超えています。

東証1部で上昇したのは1,680銘柄、値下がり209銘柄、変わらず48銘柄でした。東証1部の出来高は23億9,680万株、売買代金は2兆3,885億円(概算)となっています。売買代金は引き続き低調な水準で終わりました。

セクター動向と主要銘柄の動き―全業種が上昇、内需セクターが大きく買われる

東証では33業種すべてが上昇しました。大きく上昇したのは、建設業+3.8%、その他金融業+3.7%、電気・ガス業+3.5%、保険業+3.3%、不動産業+3.2%などでした。一方、小幅上昇に止まったのは、輸送用機器+0.3%、機械+0.6%、空運業+0.9%などです。4月以降に補正予算を検討しているとの観測報道があったことから、ゼネコンなど内需セクターが大きく買われ、円安基調となった割には為替敏感セクターが小幅高に止まったようです。

個別銘柄では、大林組(1802)、鹿島(1812)、オリックス(8591)、東京電力(9501)などが買われ、ソフトバンクグループ(9984)も買われました。また、昨日上場したはてな(3930)が2日目でようやく初値がつきました。ただ、その後は下落し、初値を下回って終わりました。

一方、シャープ(6753)は、経営再建の支援を鴻海精密工業から受けると発表した後、一時は売買停止となり、売買再開後は大幅下落となりました。なりました。トヨタ自動車(7203)、KDDI(9433)なども軟調で推移しています。

本日のポイントと注目テーマと関連銘柄―G20 控え様子見強まる可能性。中国関連銘柄が弱含む場面に注意

いよいよ26日(金)から上海G20が開催されます。このG20終了後の27日(土)に出されるはずの声明内容が注目されましょう。その内容次第では、29日(月)からの相場が大きく変動する可能性は十分あります。したがって、26日はそれを待つ様子見のスタンスが一層強まると考えられます。今週の大きな特徴の1つだった薄商いが続くかもしれません。

25日のアジア株式市場では、上海市場が▲6.4%の大幅下落となりました。春節休場明け以降は安定して推移してきましたが、久しぶりの急落です。26日は、中国事業の比重が大きい関連銘柄には注意すべきでしょう。その上海でG20が開催されるのは偶然なのか、それとも、何かを予見する動きなのか、心配のネタは尽きません。

そのような状況で、引き続き金融セクター、不動産セクター、小売セクターなどの内需関連銘柄に注目したいと思います。

【2016年2月26日 投信1編集部】

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LIMO編集部