5. 「人生100年時代」に向けて、資産寿命をどう延ばす?

「人生100年時代」において、老後を不安なく過ごせるかどうかは、現役時代からの丁寧な準備にかかっていると言えるでしょう。

冒頭で紹介したJ-FLECの調査が示す「物価高」や「医療費負担増」といった厳しい現実に加え、老後の資金計画には想定外の「落とし穴」も潜んでいます。

たとえば、夫婦のどちらかが先立って「単身世帯」となった場合、遺族年金等への切り替えで収入が減る一方で、生活費は半分にはならないため、家計の収支構造が大きく変化します。

また、受給額を増やせる「繰下げ受給」は有効な選択肢ですが、年金の額面が増えることで税金や社会保険料の負担が重くなり「手取り額」が思ったより増えないケースや、医療費の窓口負担割合が跳ね上がるリスクも正しく理解しておく必要があります。

こうした将来の変化や制度の仕組みを見据え、早い段階から家計を見直し、対策を立てておくことが大切です。

まずはNISAやiDeCoなどの税制優遇制度を活用し、不足する資産を自ら増やすための「種まき」を検討してみるのも良いでしょう。


根気よく貯蓄や投資を継続する習慣とともに、公的支援の動向や制度の落とし穴へのアンテナを高く張りながら、ゆとりある老後の暮らしに向けた現実的な準備をしていきたいものですね。

参考資料

マネー編集部貯蓄班