3. 「後期高齢者医療制度」医療費の窓口負担がいちばん重たい「3割」となる《現役並み所得者》とは?
後期高齢者医療制度における医療費の窓口負担割合は、所得の水準に応じて決定されます。
その際の判断基準となる主な所得の目安は、以下のとおりです。
3.1 医療費の窓口負担が1割:一般の所得者
下記の2割、3割に該当しない場合
3.2 医療費の窓口負担が2割:一定以上の所得がある方
次の①と②の両方に該当する場合
- ①同じ世帯の被保険者の中に課税所得が28万円以上の方がいる。
- ②同じ世帯の被保険者の「年金収入」+「その他の合計所得金額」の合計額が以下に該当する。
・1人の場合は200万円以上
・2人以上の場合は合計320万円以上
3.3 医療費の窓口負担が3割:現役並み所得者
- 同じ世帯の被保険者の中に課税所得が145万円以上の方がいる場合
- 上記に加えて、以下の収入等の要件を満たす人
- 世帯内に被保険者が1人の場合:被保険者の収入金額の合計が383万円以上
- 世帯内に被保険者が2人以上の場合:被保険者全員の収入金額の合計が520万円以上
- 世帯内に被保険者が1人で、かつ70歳以上75歳未満の人がいる場合:被保険者と70歳以上75歳未満の人の収入金額の合計が520万円以上
ご自身またはご家族が何割負担になるのかは、以下のフローチャートで確認してみましょう。
3.4 【フローチャートでチェック】後期高齢者医療制度「医療費の窓口負担割合」
窓口での負担割合は、以下のフローチャートを見れば簡単に確認できます。
後期高齢者医療資格確認書を所持している場合は、記載されている内容から窓口での負担割合を確認することができます。
また、マイナ保険証を利用している場合は、マイナポータル上で確認することが可能です。
4. まとめ
今回は、75歳以上の方が加入する「後期高齢者医療制度」における窓口負担の仕組みを見てきました。
調査結果からも明らかなように、多くのシニア世代が「これ以上、出費が増えたらどうしよう」という切実な不安を抱えながら生活しています。
年金中心の家計において、ご自身の医療費が何割負担になるのか、そして新たな天引き制度によって手取り額がどう変化するのかを正確に把握しておくことは、そうした漠然とした不安を解消するための最善の防衛策です。
少子高齢化が進む日本において、シニア世代に求められる社会保障の負担は今後も増加していく可能性が高いでしょう。
だからこそ、「どんな制度があり、自分はいくら払うのか」をあらかじめ知っておくことが、日々の暮らしを心穏やかに楽しむための鍵となります。
連休が明けて落ち着きを取り戻した今の時期に、ぜひこうした最新の制度変化を踏まえ、ご自身の家計や将来の備えを一度見直してみてはいかがでしょうか。
参考資料
- J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」
- 政府広報オンライン「後期高齢者医療制度 医療費の窓口負担割合はどれくらい?」
- 厚生労働省「後期高齢者の窓口負担割合の変更等(令和3年法律改正について)」
- こども家庭庁長官官房総務課支援金制度等準備室「子ども・子育て支援金制度について」
マネー編集部社会保障班

