遺族厚生年金は、会社員や公務員として働いていた人が亡くなった際に、遺族の生活を支えるために支給される制度です。
ただし、受給額は一律ではなく、給与水準や加入期間に加えて、遺族の年齢や家族構成によって大きく変わります。
本記事では、平均給与30万円・40年間勤務というケースをもとに基本額を確認しながら、65歳未満と65歳以上での受給額の違いを確認します。
1. 3つのポイントの見出し
-
遺族厚生年金の基本額は、亡くなった人の老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3 -
65歳未満は「家族構成」と「性別」で受給額が変わる -
65歳以降の「自身の年金との調整」と「2028年の法改正」に注意
2. 遺族厚生年金はどんな人がもらえる?
遺族厚生年金の受給要件と対象者を確認していきましょう。
2.1 遺族厚生年金の受給要件
遺族厚生年金は、次の1から4のいずれかの要件を満たしたときに遺族に支給されます。
1 厚生年金保険の被保険者である間に死亡したとき
2 厚生年金の被保険者期間に初診日がある病気やけがが原因で初診日から5年以内に死亡したとき
3 1級・2級の障害厚生(共済)年金を受けとっている方が死亡したとき
4 老齢厚生年金の受給資格を満たした方が死亡したとき
- 1および2の要件については、死亡日の前日において、保険料納付済期間(免除期間含む)が国民年金加入期間の3分の2以上あることが必要です。ただし、特例として死亡日が令和18年3月末日までにあり、亡くなった方が65歳未満であれば、直近1年間に保険料の未納がなければよいことになっています。
- 4の要件については、保険料納付済期間、保険料免除期間および合算対象期間並びに65歳以降の厚生年金保険の被保険者期間を合算した期間が25年以上ある方に限ります。)
- 厚生年金保険の被保険者である間に死亡したとき
- 厚生年金の被保険者期間に初診日がある病気やけがが原因で初診日から5年以内に
- 死亡したとき
- 1級・2級の障害厚生(共済)年金を受けとっている方が死亡したとき
- 老齢厚生年金の受給権者であった方が死亡したとき
- 老齢厚生年金の受給資格を満たした方が死亡したとき
2.2 遺族厚生年金の受給対象者
遺族厚生年金は、亡くなった方に生計を維持されていた遺族のうち、最も優先順位の高い方が受け取れます。
遺族基礎年金を受け取れる遺族の方は、遺族基礎年金とあわせて遺族厚生年金を受給できます。子どもの有無によって、年金受給期間が変わる場合があるため、注意が必要です。遺族年金の受給の優先順位は上から高い順に、以下の通りです。
- 子のある配偶者
- 子(18歳になった年度の3月31日までにある方、または20歳未満で障害年金の障害等級 1級または2級の状態にある方。)(※1)
- 子のない配偶者(※2)
- 父母(※3)
- 孫(18歳になった年度の3月31日までにある方、または20歳未満で障害年金の障害等級 1級または2級の状態にある方。)
- 祖父母(※3)
