4. 2025年に成立した「年金制度改正法」の重要ポイントを解説
2025年6月13日に、「社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律案」が参議院本会議で可決・成立しました。
この法改正は、働き方や家族の形、ライフスタイルの多様化に対応した年金制度の構築を目的としています。さらに、私的年金制度の充実や所得再分配機能の強化を通じて、高齢期の生活安定を図ることも重要な狙いです。
ここでは、今回の改正の概要を確認します。
4.1 年金制度改正法の主な変更点
社会保険の加入対象の拡大
- 中小企業で働く短時間労働者などが厚生年金や健康保険に加入しやすくなり、将来の年金増額といった恩恵を受けられるようになります。
在職老齢年金の見直し
- 年金を受給しながら働く高齢者が、年金を減らされることなく、より意欲的に働ける環境を整えます。
遺族年金の見直し
- 遺族厚生年金における男女間の差をなくし、子どもが遺族基礎年金を受け取りやすくします。
保険料や年金額の計算に使う賃金の上限の引き上げ
- 高所得者が収入に見合った保険料を負担することで、現役時代の賃金水準に応じた年金を受け取れるようにします。
その他の見直し
- 子どもに関する加算額や、脱退一時金の制度が見直されます。
- 私的年金制度も改定され、iDeCo(個人型確定拠出年金)の加入可能年齢の上限が引き上げられます。
これらの改正点から、公的年金が単に「老後の生活費」というだけでなく、現役時代の働き方やキャリア、ライフプランそのものと密接に関わっていることが理解できます。
