4. 定年退職後に変化する家計の支出項目
定年後の生活設計では、収入面の変化だけでなく、支出がどのように変わるかを把握しておくことも大切です。
ここでは、定年を機に増えやすい支出と減りやすい支出、さらにライフスタイルの変化によって減少する可能性のある支出についてご紹介します。
4.1 定年後に増えやすい支出
- 食費
- 光熱費
- プライベートの交際費
- 趣味や旅行などの費用
- 国民健康保険料(※個人により変わる)
- かかる場合は配偶者の国民年金保険料など
4.2 定年後に減りやすい支出
- 仕事関連の交通費
- 仕事関連のスーツや靴、カバンなど
- 仕事関連の食費
- 仕事関連の交際費
- 厚生年金保険料
- 雇用保険料
- 健康保険料 (※個人により変わる)など
4.3 ライフイベントに伴い減少する可能性のある支出
- 住宅ローン(完済すれば)
- 教育費
- 養育費など
仕事に関わる食費や洋服代、交際費はなくなりますが、その代わりにプライベートでの食費や光熱費、交際費、趣味に使うお金は増える傾向にあります。
また、人によっては定年前後のタイミングで、人生の三大支出といわれる住宅ローンや教育費の支払いが終わるケースもあるでしょう。
5. 家計の収支バランス変化に合わせた貯蓄計画の見直し
これまで見てきたように、定年前後の60歳代は、家計の収支が大きく変動しやすい時期といえます。
仕事や家庭環境、子どもの独立といったライフステージの変化に合わせて、家計や貯蓄計画を柔軟に見直すことが求められます。
例えば、加入している保険の内容が現状に合っているかを見直したり、貯蓄をしている場合はその金額や運用している金融商品が適切かを確認したりするのも良いでしょう。
光熱費や通信費といった「固定費の見直し」も効果が期待できます。
ライフイベントや生活スタイルに変化があったタイミングで家計全体を見直す習慣は、現役時代から身につけておくと安心です。
春は生活環境が変わりやすい季節です。
新しい生活が落ち着いた頃に、「無駄な支出はないか」「毎月の積立額は今のままで良いか」「現在の貯蓄方法で目標とする老後資金を準備できるか」といった視点で、定期的に家計を点検してみてはいかがでしょうか。
※当記事は再編集記事です。
参考資料
- 総務省統計局「家計調査報告家計収支編 2025年(令和7年)平均結果の概要」
- 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2024年(令和6年)平均結果の概要-(二人以上の世帯)」
- 厚生労働省年金局「令和6年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- LIMO65歳以上無職夫婦世帯の平均「貯蓄額・月の生活費・年金月額」をまとめて見る【定年後】増える支出・減る支出は何?
マネー編集部貯蓄班