妹夫婦の間に巻き起こる宗教や文化の違いによる問題は、まだまだ数え切れないほどあり、問題が起こる度に、家族として精一杯対応してきました。日本で生まれ育った我々にとっては、義弟の意見や言動は理解の範疇を超えていることもしばしば…。

しかし家族として、姉として、心に決めていることがあります。それは、“国際結婚したこと自体を否定しないこと”。妹の夫がインド人じゃなく、ごく一般的な日本人ならこんなことには…。と幾度となく思いますが、口には決して出しません。なぜなら国際結婚したことを否定する、イコール、妹の決意やこれまでの努力をも否定することになると考えるためです。姉として、妹が広い心で問題に立ち向かえるよう、最大限のサポートをすることを心掛けています。

国際結婚をした夫婦の間に子どもが生まれると、夫婦だけの生活では気付くことができなかった出産や育児に関する問題が発生するかもしれません。そんな悩みを抱える人をサポートする立場に立ったとき、国際結婚の事実を安易に否定するのではなく、悩みに寄り添う姿勢が大切なのではないかと考えます。

国際結婚は問題が起きるもの!度量の広さと諦めの心が肝心

国際結婚をした人の中には、納得や理解することが難しい大きな問題と対峙しているという人もいるのではないでしょうか。しかし残念ながら、その問題はいくら考えても日本で生まれ育った我々には相容れないことなのかもしれません。国際結婚を継続するためには、無理に相手を理解しようとせず、大きく構え、譲歩する姿勢も大切なのではないでしょうか。

上田 みどり