金融庁の、老後資金は年金プラス2000万円の蓄えが必要という提言が話題になっています。年金不安が増す今だからこそ、老後に向けた貯蓄は積極的に行っておきたいところ。とはいえ、「どのように貯めていけばいいのか分からない」という方も多いのではないでしょうか。そこで今回は、老後貯金に関するデータやヒントをお伝えします!
高齢者世帯の貯蓄格差は拡大傾向
そもそも、いまの高齢者世帯はどのくらい貯蓄があるのでしょうか。総務省統計局の「家計調査報告(貯蓄・負債編)―2018年(平成30年)平均結果―(二人以上の世帯)」をもとに、高齢者世帯の貯蓄状況をみてみましょう。
この調査の結果、2人以上世帯のうち高齢者世帯の割合は51.2%であることが分かりました。なお、総務省は「二人以上の世帯のうち世帯主が60歳以上の世帯」のことを「高齢者世帯」と定義しています。
そして、高齢者世帯だけの貯蓄現在高の平均値は2284万円、中央値は1515万円でした。また、貯蓄現在高が4000万円以上の世帯は16.6%、2500万円以上の世帯は32.3%も存在します。
一方、15.9%の世帯の貯蓄現在高が300万円未満である点も見逃せません。これらをふまえると、高齢者世帯の貯蓄には大きな格差があるといえるでしょう。