大型連休が明け、日常のペースを取り戻しつつある5月中旬。この時期は自動車税などの納付書が届き、家計のやりくりを改めて実感するタイミングでもあります。
特に、老後資金は数年前に「老後2000万円問題」が話題になったように、まとまった資金が必要となるため計画的に準備しなければなりません。
年度の替わり目を機に、老後に向けた資金計画を立て直してみると良いでしょう。
今回は、60歳代・70歳代の貯蓄状況や年金額をデータで紹介し、シニア世代のリアルなお金事情を解説していきます。
老後に向けた貯蓄のポイントもあわせてご紹介しますので、ぜひ本記事を参考に資金計画を立ててみましょう。
1. 【60歳代・70歳代】二人以上世帯の貯蓄はどれくらいある?
まず、シニア夫婦の平均的な貯蓄状況を見ていきます。
金融経済教育推進機構の「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」から、60歳代・70歳代の二人以上世帯の貯蓄状況をご紹介します。
1.1 60歳代・二人以上世帯の貯蓄状況
60歳代の二人以上世帯の貯蓄状況(金融資産を保有していない世帯を含む)は以下の通りです。
平均:2683万円
中央値:1400万円
- 金融資産非保有:12.8%
- 100万円未満:4.7%
- 100万〜200万円未満:3.9%
- 200万〜300万円未満:3.0%
- 300万〜400万円未満:2.8%
- 400万〜500万円未満:1.8%
- 500万〜700万円未満:6.2%
- 700万〜1000万円未満:6.3%
- 1000万〜1500万円未満:8.9%
- 1500万〜2000万円未満:8.0%
- 2000万〜3000万円未満:12.4%
- 3000万円以上:27.2%
- 無回答:2.0%
平均額は2683万円と多いですが、より実態に近いと言われる中央値では1400万円となっており、乖離が生じています。
多額の資産を保有する一部の世帯が平均を引き上げていますが、十分に貯蓄できていない世帯も少なくありません。
実際、3000万円以上の資産を保有する世帯が27.2%いる一方で、資産を保有していない世帯が12.8%となっています。
60歳代の貯蓄状況は二極化していることが分かります。
1.2 70歳代・二人以上世帯の貯蓄状況
70歳代の二人以上世帯の貯蓄状況(金融資産を保有していない世帯を含む)は以下の通りです。
平均:2416万円
中央値:1178万円
- 金融資産非保有:10.9%
- 100万円未満:4.5%
- 100万〜200万円未満:5.1%
- 200万〜300万円未満:3.7%
- 300万〜400万円未満:3.9%
- 400万〜500万円未満:2.9%
- 500万〜700万円未満:6.4%
- 700万〜1000万円未満:6.7%
- 1000万〜1500万円未満:11.1%
- 1500万〜2000万円未満:6.7%
- 2000万〜3000万円未満:12.3%
- 3000万円以上:25.2%
- 無回答:0.6%
平均・中央値ともに60歳代に比べるとやや少なくなっています。
70歳代も平均と中央値に乖離が生じており、二極化の傾向が見られます。
計画的に貯蓄をしていないと、60歳代・70歳代で資産状況が苦しくなる可能性があることが分かるでしょう。
「年齢を重ねたら自動的に貯蓄が増える」ということはないので、現役世代のうちから計画性を持って貯蓄を準備していくことが大切です。

