3. 【年金制度改正のポイント】遺族厚生年金の見直しについて
2025年に成立した年金制度改正法には、「社会保険の加入対象の拡大」に関連する社会保険加入要件の拡大のほか、遺族厚生年金の給付のあり方を見直す規定が盛り込まれています。
この見直しでは、若年層の配偶者が亡くなった場合の給付のあり方を見直し、終身給付から「一定期間(有期給付)」中心の設計へシフトさせる方向性が示されています。
まず、現行制度の給付内容は以下のとおりです。
- 夫を亡くした妻が30歳未満:5年間の有期給付
- 夫を亡くした妻が30歳以上:無期給付
- 妻を亡くした夫が55歳未満:給付なし
- 妻を亡くした夫が55歳以上:60歳から無期給付
このように、遺族厚生年金の仕組みには男女差がありましたが、2028年からは以下のように男女共通の条件が設けられる見込みです(女性は段階的に実施)。
- 60歳未満で死別:原則5年間の有期給付(配慮が必要な場合は5年目以降も給付を継続)
- 60歳以上で死別:無期給付
※いずれも子どもがいない場合。子どもがいる場合は、18歳になった年度末までは現行制度と同様。超えた後から原則5年間の加算によって増額された有期給付+継続給付となる。
