変動10年の半年ごとの適用利率の推移

個人向け国債「変動10年」の適用利率がどのように推移しているのか、第159回債を100万円購入した場合でシミュレーションします。

  • 銘柄:変動10年(第159回債)
  • 金額:100万円
  • 発行日:令和5年7月18日
  • 償還日:令和15年7月15日

【シミュレーション結果】

変動10年(第159回債)の半年ごとの適用利率の推移2/3

変動10年(第159回債)の半年ごとの適用利率の推移

出所:財務省「変動10年: 受取利子シミュレーション」

  • 2024年1月16日~2024年7月15日:0.29% 
  • 2024年7月16日~2025年1月15日:0.46% 
  • 2025年1月16日~2025年7月15日:0.69%
  • 2025年7月16日~2026年1月15日:0.71%
  • 2026年1月16日~2026年7月15日:1.00%
  • 2026年7月16日~2027年1月15日:1.74%

2024年上半期には0.29%だったものが、2026年7月〜では1.74%にまで上昇しています。

上記それぞれの適用利率で、100万円分を保有している場合の受取利息は以下の通りです。

変動10年(第159回債)の半年ごとの受取利子(税引前・税引後)3/3

変動10年(第159回債)の半年ごとの受取利子(税引前・税引後)

出所:筆者作成

【期間:税引前/税引】

  • 2023年7月18日~2024年1月15日:1426円/1137円
  • 2024年1月16日~2024年7月15日:2300円/1833円
  • 2024年7月16日~2025年1月15日:3450円/2750円
  • 2025年1月16日~2025年7月15日:3550円/2830円
  • 2025年7月16日~2026年1月15日:5000円/3985円
  • 2026年1月16日~2026年7月15日:6150円/4902円
  • 2026年7月16日~2027年1月15日:8700円/6933円

受取利息からは、所得税(復興特別所得税を含む)と住民税が差し引かれます。例えば2024年1月16日〜2024年7月15日の受取利息は税引前は2300円ですが、税金が差し引かれると手元に残るのは1833円になるということです。

変動10年は半年ごとに適用利率が更新され、利率の上昇に伴い受取利息が着実に増加していることがわかります。

「固定5年」と「変動10年」のどちらがおすすめ?

「固定5年」と「変動10年」はいずれも適用金利が高いですが、どちらがおすすめなのか知りたい方もいるでしょう。

固定5年の方が高金利ですが、今後の金利上昇の可能性を考えると変動10年も魅力的ではあります。ではどちらを購入するのが良いのでしょうか。

「固定5年」と「変動10年」のそれぞれについて、おすすめの方を紹介します。

固定5年がおすすめな方

現時点の2.06%という高い金利でロックして、確実に資産を増やしたい方は固定5年が向いています。購入時の金利2.06%が5年間適用され、仮に今後金利が下がったとしても高い金利の維持が可能です。

固定5年は、5年後に教育資金や住宅ローンの頭金など、まとまった出費が決まっている方に適しています。

変動10年がおすすめな方

2024年以降、金利は上昇傾向にあり、2026年8月時点、変動10年の金利は1.87%という、これまでにない高水準に達しています。今後も金利上昇が続くと考えている方は、変動10年が向いているでしょう。

変動10年は、半年ごとに適用金利が見直され、日銀がさらなる利上げを行った場合、より高い金利となる可能性があります。

変動10年は、10年間大きな出費の予定のない余剰資金がある方や、インフレ対策を重視する方などが向いています。

木内 菜穂子
「固定5年」と「変動10年」のどちらを選ぶかは、金利の高さだけで決めるのではなく、そのお金をいつ使う予定があるかを軸に考えることをおすすめします。数年内に使う予定が決まっている資金であれば、確定した利率で安心感のある固定型が向いていますし、当面使う予定のない資金であれば、金利上昇の恩恵を受けられる可能性がある変動型も選択肢に入ってくるでしょう。ご自身のライフプランと照らし合わせながら、無理のない範囲で活用してみてください。

おわりに

個人向け国債の金利が近年でも最高レベルの水準に達しており、資産の預け先の選択肢として注目されています。元本割れがないため手堅く資産を守りたい方に向いています。

2026年7月は固定5年が最も人気でしたが、変動10年にも魅力を感じる方もいるでしょう。どちらを選ぶかを決める際は適用利率だけでなく、資金が必要な時期なども考慮し、納得のいく方を選びましょう。

参考資料

木内 菜穂子