5. 年金だけで100%生活しているシニアは「半数以下」
本記事では、厚生労働省年金局の資料をもとに、国民年金と厚生年金を合わせて「月15万円以上」の年金を受け取っている人の割合について紹介しました。
実際には、国民年金と厚生年金を合わせて月額15万円以上を受給している人は半数に満たず、多くの人が現役時代よりも減少した収入で老後を迎えていることが分かります。
また、厚生労働省「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」によると、収入のすべてを年金に頼って生活している人の割合は43.4%となっています。
これを踏まえると、高齢者世帯の過半数は年金収入だけでは生活をまかなえず、就労収入や貯蓄の取り崩しなどによって家計を補っている状況がうかがえます。
さらに同調査では、65歳以上の高齢者世帯の55.8%が「生活が苦しい」と感じていることも明らかになっています。
こうした状況から、公的年金のみで十分な生活費を確保するのは難しく、経済的な余裕を持てない高齢者が少なくない現実が見えてきます。
そのため、現役世代のうちから自分の年金受給額の見通しを確認し、不足する部分にどのように備えるかを考えておくことが重要です。
資産運用による老後資金の準備や、年金額を増やす方法の一つである繰下げ受給制度などを活用することで、将来への不安を和らげることにつながるでしょう。
参考資料
安達 さやか
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集部記者/一種外務員資格(証券外務員一種)/元証券会社社員
1985年生まれ。福岡県出身。筑紫女学園短期大学英文科(現・筑紫女学園大学)を卒業後、2005年に日興コーディアル証券株式会社(現・SMBC日興証券株式会社)に入社。一種外務員資格(証券外務員一種)保有。ファイナンシャルアドバイザーとして、主に富裕層の個人顧客や法人に向けて、株式や債券、投資信託、保険商品などライフプランに寄り添った資産運用を提案する業務に従事した。
現在は、株式会社モニクルリサーチのメディア編集本部・LIMO編集部に所属。「くらしとお金の経済メディア~LIMO(リーモ)~」では、人事院、内閣府(金融庁、消費者庁、こども家庭庁)、デジタル庁、総務省、法務省、財務省(国税庁)、文部科学省、厚生労働省、農林水産省(林野庁)、経済産業省(中小企業庁)、国土交通省、環境省といった官公庁の公開情報など、信頼性の高い情報をもとに厚生労働省管轄の公的年金(厚生年金保険と国民年金)、年金制度の仕組み、社会保障、退職金、資産運用や貯蓄、NISA、iDeCoなどをテーマに企画・編集・執筆を行う。(2024年8月22日更新)
監修者
マネー編集部年金班は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア ~LIMO(リーモ)~』において、地方自治体の公務員や生命保険会社等の金融機関にて勤務経験が豊富な編集者が中心となり、厚生労働省や官公庁の公開情報等をもとに公的年金(厚生年金保険と国民年金)、年金制度の仕組み、社会保障制度などをテーマに、丁寧で読者にとってわかりやすい記事の情報発信を行っています。
マネー編集部年金班に所属する編集者は日本生命保険相互会社出身の村岸理美、地方自治体職員出身の太田彩子、株式会社三菱UFJ銀行と三井住友信託銀行株式会社出身の和田直子、株式会社三菱UFJ銀行出身の中本智恵、野村證券株式会社出身の宮野茉莉子、SMBC日興証券株式会社出身の安達さやか等のファイナンシャルアドバイザー経験者等で構成されており、表彰歴多数の編集者も複数在籍しており、豊富な金融知識をもとにした記事に定評があります。
CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)などの資格保有者も多数在籍。生保関連業務経験者は過去に保険募集人資格を保有。(最新更新日:2025年6月8日)