2. 遺族厚生年金、40年間お勤めで平均給与30万円の人「基本額はいくら?」

「遺族厚生年金の基本額」は、死亡した人の老齢厚生年金の「報酬比例部分(加算のない基本額)」の3/4の額です。厚生年金の加入期間が300月(25年)未満の人が亡くなった場合、加入期間を300月とみなして報酬比例部分を計算します。

たとえば、厚生年金に40年間加入してその間の平均給与(賞与なし)が30万円なら報酬比例部分は年額約80万円、50万円なら約130万円です。平均給与30万円なら遺族厚生年金の基本額は60万円、50万円なら100万円が目安です。

ただし、実際の受給額は子どもの有無や年齢などによって異なります。

3. 遺族厚生年金と遺族基礎年金、65歳未満の妻と子どもがいる場合はどうなる?

遺族が65歳未満の妻の場合、要件を満たす子ども(高校卒業までなど)がいれば遺族厚生年金に加え「遺族基礎年金」が受け取れます。子どもがいないときは遺族厚生年金のみです。

3.1 子どもがいる場合の受給額

遺族が65歳未満の妻で子どもがいる場合、子どもの人数に応じて次の遺族基礎年金が受け取れます。基本額や加算額は毎年更改されます。以下は2025年度の金額です。

  • 遺族基礎年金=基本額(83万1700円) + 子の加算額

「子の加算額」は、1人目・2人目の子どもは1人当たり23万9300円、3人目以降は7万9800円です。子どもが1人の場合、遺族基礎年金額は年額約107万円です。遺族厚生年金の基本額が80万円ならば、合計で約187万円(月額約15万円)の遺族年金を受給できる計算です。

3.2 子どもがいない場合の受給額

子どもがいない場合、受給できるのは遺族厚生年金のみです。ただし、以下に該当する人には、遺族厚生年金に「中高齢寡婦加算」が加算されます。

  • 夫が死亡したときに40歳以上で子どものいない妻
  • 遺族基礎年金を受給していたが、子どもが高校を卒業するなどして遺族基礎年金の受給権がなくなった妻(40歳時点で遺族基礎年金を受給していることが条件)

中高齢寡婦加算の金額は、62万3800円(2025年度)です。遺族厚生年金の基本額が80万円ならば、受給総額は約142万円(月額約12万円)となります。

ここまで、遺族厚生年金の受給要件と基本額、遺族が65歳未満の妻の場合の受給額について解説しました。次章では、遺族が65歳以上の妻の場合について、ケース別の受給額を試算します。