2. 知らないと損をする「地震保険」の正体。火災保険では守れない理由
地震保険の補償額は、火災保険の契約金額の30%〜50%の範囲内で設定されます。建物は5000万円、家財は1000万円という上限があるため、地震保険だけで建物を元通りに再建するのは難しいのが現実です。
あくまで被災後の当面の生活を支え、自立を後押しするための「生活再建の立ち上げ資金」として捉えるのが賢明です。
2.1 【全損・一部損】支払額を決める「4つの損害区分」とは?
実際の支払額は、損害の程度に応じて「全損」「大半損」「小半損」「一部損」の4段階で決定される仕組みです。
地震保険(建物・家財)の損害区分

出所:財務省「地震保険制度の概要」
損害区分は以下の4段階です。(平成29年以降保険始期)
- 全損:地震保険金額の100%(時価額が限度)
- 大半損:地震保険金額の60%(時価額の60%が限度)
- 小半損:地震保険金額の30%(時価額の30%が限度)
- 一部損:地震保険金額の5%(時価額の5%が限度)
重要な注意点として、地震保険は単体で加入することはできず、必ず火災保険とセットで契約する必要があります。
通常の火災保険では、地震を原因とする火災や延焼による損害は補償対象外となるため、地震保険への付帯が必須となります。すでに火災保険に加入している場合でも、契約期間の途中から地震保険を追加することが可能です。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)/CFP®/J-FLEC認定アドバイザー
FP資格「CFP®認定者」及び「1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)」を保有。
早稲田大学卒業後、日本生命保険相互会社に入社し、生命保険・損害保険の実務および社内教育部署にて教材制作・研修企画に長年従事。独立後はファイナンシャルプランナーとして公正中立な立場から家計相談・ライフプラン設計などの相談実績を持つ。また、マネースクール講師としてNISA、iDeCoを含む資産運用、社会保障など幅広い分野で「お金の先生」として活動。特に公的年金制度の仕組み、老齢年金、障害年金、遺族年金といった厚生労働省管轄の社会保障分野に深い知見を持つ。
現在、株式会社モニクルリサーチのLIMO編集部にて、厚生労働省、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)といった官公庁の一次情報をもとに、信頼性の高い記事の企画・執筆・編集・監修を担当。J-FLEC(金融経済教育推進機構)認定アドバイザーとして、企業や学校への金融教育の普及にも尽力している。
大の犬好きで、現在も愛犬と暮らす。JADP認定の「動物介護士®」「動物介護ホーム施設責任者®」「ペットセラピスト®」の資格を取得。確かな金融知識を持ちながらも、生活者としてのリアルなライフスタイルやペットケアへの深い造詣を日々の活動の糧としている。
(2026年6月26日更新)