筆者はフリーランスの経営コンサルタントですが、就職活動をしていた頃は将来何者になりたいか決まっていませんでしたから、その時点で明確なビジョンを描けていたわけではありません。

それでも、当時はバブル経済崩壊後で企業が次々に破綻していくのを見て「将来は組織に属さず自分の力だけで食べていける人になろう」という思いをおぼろげに抱いていました。それが、当時の自分なりのビジョンでした。

その思いに基づいて、若手にも挑戦と成長の機会を与えてくれそうな会社を選んで就職活動をしていました。

そしてその後6年の社会人経験を積んで更新したビジョンはこうでした。

・経営コンサルティングを一生涯の仕事にして、好奇心を満たし続けよう

・でも仕事一色の人生じゃなく、子どもを自分でしっかり育てる人生を送ろう

・そのためには、仕事と育児のパワー配分を自分でコントロールできる状態が必要

・だから子どもを産むまでに経営コンサルタントとして独立開業できるよう、うんと修業しよう

このビジョンで作ったキャリアプランは、15年近く経った今も筆者の手元にあります。多少の計画のずれや紆余曲折はありますが、その後実際に出産・育児・独立開業し、今もこのキャリアプランを人生の道標にしています。

まとめ

就職活動でよく行われる「自己分析」では、企業に自分をどう認識してもらうかという観点から自分の「過去」を棚卸しします。

それに加えて、おぼろげでも曖昧でも、自分の「将来像」の設定から作るキャリアプランを作ることによって、能動的に人生を切り拓いていけるビジネスパーソンになってほしいと思います。

古市 今日子