3月も下旬に入りましたが、まだ風の冷たさに冬の名残を感じますね。新年度を前に、ご自身の老後資金について改めて考える方も多いのではないでしょうか。
単身での老後生活を想定した場合、生活費の目安のひとつとして「ひと月あたり15万円」という金額がよく挙げられます。では、日々の生活を支える公的年金だけで、実際にこの金額を受け取れている人はどのくらいいるのでしょうか。
この記事では、最新データをもとに年金受給のリアルな実態を解説します。
1. 日本の公的年金制度の基本
日本の公的年金制度は、全国民共通の「国民年金(基礎年金)」を1階部分とし、その上に会社員や公務員などが加入する「厚生年金」が乗る構造から、「2階建て」と表現されます。
それぞれの年金制度の基本的な特徴を見ていきましょう。
1.1 公的年金の仕組み:2階建て構造を解説
1階部分にあたる国民年金(基礎年金)
-
加入対象:原則として日本国内に住む20歳から60歳未満のすべての人
-
保険料:所得にかかわらず定額で、毎年度改定されます(2026年度は月額1万7920円)。
-
受給額:保険料を40年間(480カ月)すべて納付すると、65歳から満額の老齢基礎年金(2026年度は月額7万608円)を受け取れます。未納期間があれば、その分減額されます。
2階部分にあたる厚生年金
-
加入対象:会社員や公務員のほか、一定の要件を満たすパートタイマーなども国民年金に上乗せして加入します。
-
保険料:収入(標準報酬月額と標準賞与額)に応じて決まります(上限あり)。
-
受給額:加入期間の長さや納めた保険料額によって、個人ごとに異なります。
このように、国民年金と厚生年金では加入対象や保険料の決まり方、受給額の計算方法が違うため、現役時代の働き方が将来受け取る年金額に大きく影響します。
また、公的年金の額は、物価や現役世代の賃金の変動に応じて毎年見直されるという点も、知っておきたい大切なポイントです。
著者
ファイナンシャルアドバイザー/一種外務員資格(証券外務員一種)
一種外務員資格(証券外務員一種)、3級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP3級)を保有。日本大学国際関係学部卒業後、東洋証券株式会社に入社。国内外株式、債券、投資信託、保険商品の販売を通じ、主に個人顧客向けの資産運用コンサルティング業務に従事。特に中国株式、投資信託の提案を得意とし、豊富な金融知識を活かした顧客ニーズに沿う提案が強み。現在は個人向けに資産運用のサポート業務を行う。また、専門家と実務家が発信する金融経済ニュースサイト「LIMO&ファイナンス」でも執筆を行う。(2026年7月12日更新)
監修者
マネー編集部年金班は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア ~LIMO(リーモ)~』において、地方自治体の公務員や生命保険会社等の金融機関にて勤務経験が豊富な編集者が中心となり、厚生労働省や官公庁の公開情報等をもとに公的年金(厚生年金保険と国民年金)、年金制度の仕組み、社会保障制度などをテーマに、丁寧で読者にとってわかりやすい記事の情報発信を行っています。
マネー編集部年金班に所属する編集者は日本生命保険相互会社出身の村岸理美、地方自治体職員出身の太田彩子、株式会社三菱UFJ銀行と三井住友信託銀行株式会社出身の和田直子、株式会社三菱UFJ銀行出身の中本智恵、野村證券株式会社出身の宮野茉莉子、SMBC日興証券株式会社出身の安達さやか等のファイナンシャルアドバイザー経験者等で構成されており、表彰歴多数の編集者も複数在籍しており、豊富な金融知識をもとにした記事に定評があります。
CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)などの資格保有者も多数在籍。生保関連業務経験者は過去に保険募集人資格を保有。(最新更新日:2025年6月8日)