2026年度(令和8年度)は年金額が引き上げとなり、4月分から適用されます。実際の振り込みは6月15日(月)の支給分から反映されることになります。

今回の引き上げにより、具体的には以下のような増額となります。

  • 国民年金(老齢基礎年金・満額1人分の場合) 月額7万608円(前年度から+1,300円、1.9%引き上げ)
  • 厚生年金(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額の場合) 月額23万7279円(前年度から+4,495円、2.0%引き上げ)

60歳代を迎え、セカンドライフを目前に控えている方々にとって、老後の生活の柱となる年金は大きな関心事ではないでしょうか。

ご自身の年金がいくらになるのか、また同世代の人々がどのくらい受け取っているのか、気になる方も多いことでしょう。

この記事では、60歳代から90歳以上の方々の平均年金受給額を、厚生年金と国民年金に分けて詳しく見ていきます。

さらに、男女別の受給額の違いや、高齢者世帯全体の所得状況についてもデータを基に解説します。

ご自身の状況と照らし合わせながら、今後のライフプランを考えるきっかけにしていただければ幸いです。

1. 日本の公的年金の基本的な仕組みとは

はじめに、日本の公的年金の構造についてご説明します。

公的年金制度は、基礎部分である「国民年金」と、その上乗せ部分である「厚生年金」で構成される、2階建ての構造になっています。下の図で大まかな構成を把握すると、理解しやすくなるでしょう。

1階部分の国民年金には、原則として日本国内に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入義務を負います。なお、国民年金保険料(※1)は、所得にかかわらず全員一律の金額です。

2階部分にあたる厚生年金は、会社員や公務員など、企業や官公庁に勤務する人々が加入対象です。こちらは毎月の給与や賞与の額に応じて年金保険料(※2)を納めるため、将来の受給額に個人差が生まれる点が特徴です。

では、将来受け取れる「年金額」は、具体的にどのようにして決まるのでしょうか。

まず国民年金(老齢基礎年金)は、保険料を全期間(480ヶ月)納付することで、65歳から満額(※3)を受け取れます。保険料の未納期間などがある場合は、その月数に応じて満額から減額される仕組みです。

一方、厚生年金(老齢厚生年金)の受給額は、「年金加入期間の月数」と「納めた保険料の総額」によって決まります。基本的には、加入期間が長く、現役時代の収入が高かった人ほど、多くの年金を受け取れることになります。

※1 国民年金保険料:2026年度は月額1万7920円
※2 保険料額は標準報酬月額(上限65万円)、標準賞与額(上限150万円)に保険料率をかけて計算されます。
※3 国民年金の満額:2026年度は月額7万608円