2. 60歳代でも中央値は300万円。老後資金は足りる?
60歳代になると貯蓄の平均は1364万円まで増えますが、中央値は300万円です。
老後資金については「2000万円問題」が話題になりましたが、仮に年金だけで生活費をまかなえず、月3万円の赤字が続いた場合、年間36万円、20年で720万円が必要になります。
また、単身世帯は生活費を一人で負担するため、病気や介護、住宅修繕などの突発的な支出にも備える必要があります。
そのため300万円の貯蓄では、長期の老後生活を支えるには心もとない水準といえるでしょう。
3. 老後が「不安な人」の3つの特徴
では、老後に不安を抱えやすい人にはどのような共通点があるのでしょうか。
3.1 ①貯蓄の目標額が明確でない
「なんとなく貯めている」「いくらあれば安心かわからない」という状態では、計画的な資産形成は難しくなります。
老後の生活費を試算していない人ほど、不安を感じやすい傾向があります。
老後資金の目標額があいまいな場合は、まず「毎月の生活費」と「年金見込み額」を確認し、差額を試算することが第一歩です。
たとえば月3万円不足するなら、20年で約720万円が必要になります。
数字に落とし込むことで初めて具体的な積立額が決まります。不安を減らすには、感覚ではなく計算で考えることが重要です。
3.2 ②収支の把握ができていない
毎月いくら使っているのか把握していない場合、老後に必要な生活費も見積もれません。単身世帯では支出管理がそのまま将来設計に直結します。
家計簿アプリや通帳の記録を使い、まずは3カ月分の支出を可視化してみましょう。
固定費と変動費を分けるだけでも無駄が見えやすくなります。
単身世帯は支出の調整が比較的しやすいのが強みです。
たとえば、毎月1万円の改善ができれば、年間12万円、10年で120万円の差になります。
小さな管理が将来の安心につながります。
3.3 ③資産が預貯金に偏っている
預貯金は安全性が高い一方、インフレには弱い面があります。
長期的な資産形成の視点がなく、運用を避け続けている場合、資産の伸びが限定的になる可能性があります。
すべてを運用に回す必要はありませんが、長期資金の一部を積立投資などに振り向けることで、インフレへの備えになります。
重要なのは「余裕資金で」「長期で」「分散して」行うことです。
価格変動を避けるのではなく、時間を味方につける発想が大切です。安全資産と成長資産のバランスを考えることが、将来の資産防衛につながります。