5. 公的年金という「ベース」に、自分なりの上乗せを

今回は、最新の統計データをもとに、日本の公的年金の受給実態と高齢者世帯の所得構成について見てきました。

厚生年金の平均月額は約15万円ですが、受給額ごとの分布を確認すると「月20万円」を超えるのは全体のわずか18.8%。国民年金がベースとなる自営業層などを含めれば、公的年金だけで月20万円の収入を確保できるのは、現役時代に高い所得を維持し続けたごく一部の層に限られるのが実情です。

実際に、高齢者世帯の平均所得の内訳を見ると、総所得の約3分の1は「仕事(稼働所得)」やその他の収入が占めており、年金の不足分を補っている様子がうかがえます。

人生100年時代、長く続くセカンドライフを公的年金だけに頼り切るのは、リスクを伴う可能性が高いと言わざるを得ません。

まずは、誕生月に届く「ねんきん定期便」などで自身の将来の受給見込額を正確に把握することがスタートです。その上で、iDeCoや新NISAを活用した資産形成や、「長く働く」といった選択肢を組み合わせ、自分なりの所得ポートフォリオを構築することが重要になります。

国の制度の現状を正しく理解し、早い段階から自助努力による備えを整えていくことが、ゆとりと安心感のある老後を実現するための確かな一歩となるでしょう。

参考資料

マネー編集部年金班