春の新年度を迎える4月は、年金支給額の改定が反映されるタイミングでもあります。2026年度は増額となる見込みですが、物価上昇の影響を考えると「実際に生活が楽になるのか」と不安を感じる方も多いでしょう。

特に気になるのが、「月30万円以上」という高水準の年金を受け取れる人がどの程度いるのかという点です。

月30万円以上の年金を受給できるのは、受給者全体のわずか0.12%、1000人に1〜2人に過ぎません。

受給額のボリュームゾーンは月10〜20万円です。年金だけで基礎生活費はカバーできたとしても、豊かな老後を賄うのは現実的ではありません。今から正確な実態を把握し、備えを始めることが重要です。

1. 厚生年金を「60万円(月額30万円)以上」を受給する人の割合

厚生年金の受給額は、現役時代の給与水準と加入期間に比例します。月30万円超を受け取るには、長期間にわたって高収入を得ている必要があり、多くの人にとって現実的な水準ではありません。

厚生労働省の資料を参考に、令和6年度における厚生年金の受給データを見てみましょう。

  • 10万円未満の割合:19.0%
  • 10万円以上の割合:81.0%
  • 15万円以上の割合:49.8%
  • 20万円以上の割合:18.8%
  • 20万円未満の割合:81.2%
  • 30万円以上の割合:0.12%

まず全体像を整理すると、月10万円以上を受給している人は81.0%と大多数を占める一方、月15万円以上になると約半数(49.8%)まで絞られます。さらに月20万円以上となると18.8%と、受給者の約5人に1人以下の水準です。

そして「月30万円以上」に絞ると、その割合はわずか0.12%。1000人に1〜2人という極めて限られた水準であることがわかります。

受給額のボリュームゾーンは月10〜20万円未満の層で、実に受給者全体の約6割が集中しています。厚生年金の平均受給額が月15万円台であることとも一致しており、「月30万円以上」は統計的にも例外的なケースといえるでしょう。