新緑が眩しく、連休の疲れも出やすい5月ですが、もし急な病気やケガで高額な医療費がかかった時、私たちの家計を支えてくれるのが「高額療養費制度」です。この制度は2026年8月から段階的に、全世代を対象とした大きなルール変更が予定されています。
今回はその中から、特に現役世代である「70歳未満の方」への影響を中心に、厚生労働省の最新資料をもとにわかりやすく解説します。
1. 【高額療養費制度】医療費の「自己負担を抑える」公的医療保険のしくみ
高額療養費制度とは、医療機関や薬局の窓口で支払う医療費が1ヶ月(1日から末日まで)で上限額を超えた場合、その超えた分が払い戻される制度です。家計への負担が重くなりすぎないよう設計されており、手術や入院で100万円単位の医療費がかかったとしても、個人が支払う金額は所得に応じた一定額までに抑えられます。
自己負担の上限額は、年齢や年収(標準報酬月額など)によって区分されています。例えば、70歳未満の方で年収約370万~770万円(3割負担)であれば、1ヶ月の自己負担額は約8万円から9万円程度になるよう計算されています。また、直近12ヶ月以内に3回以上、上限に達した場合には、4回目からさらに負担が軽減される「多数回該当」という仕組みもあります。
著者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)/CFP®/J-FLEC認定アドバイザー
FP資格「CFP®認定者」及び「1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)」を保有。
早稲田大学卒業後、日本生命保険相互会社に入社し、生命保険・損害保険の実務および社内教育部署にて教材制作・研修企画に長年従事。独立後はファイナンシャルプランナーとして公正中立な立場から家計相談・ライフプラン設計などの相談実績を持つ。また、マネースクール講師としてNISA、iDeCoを含む資産運用、社会保障など幅広い分野で「お金の先生」として活動。特に公的年金制度の仕組み、老齢年金、障害年金、遺族年金といった厚生労働省管轄の社会保障分野に深い知見を持つ。
現在、株式会社モニクルリサーチのLIMO編集部にて、厚生労働省、金融庁、総務省、デジタル庁、財務省(国税庁)といった官公庁の一次情報をもとに、信頼性の高い記事の企画・執筆・編集・監修を担当。J-FLEC(金融経済教育推進機構)認定アドバイザーとして、企業や学校への金融教育の普及にも尽力している。
大の犬好きで、現在も愛犬と暮らす。JADP認定の「動物介護士®」「動物介護ホーム施設責任者®」「ペットセラピスト®」の資格を取得。確かな金融知識を持ちながらも、生活者としてのリアルなライフスタイルやペットケアへの深い造詣を日々の活動の糧としている。
(2026年6月26日更新)