昨今の金利上昇を受け、「個人向け国債は今が購入の好機なのだろうか」と関心を寄せている方も少なくないでしょう。

2026年2月募集分では、変動10年・固定5年・固定3年のすべての種類で利率が前月を上回り、特に固定5年は近年では比較的高水準となり注目されています。

金利が変動する状況下では、満期まで利率が変わらない固定型と、半年ごとに利率が見直される変動型のどちらを選ぶべきか、迷う場面も増えてきます。

この記事では、2026年2月23日時点の財務省が公表した資料を基に、個人向け国債の最新の金利動向や利子の仕組み、税金について分かりやすく解説します。

資産形成について考える際の参考に、ぜひご覧ください。

1. 個人向け国債の金利が上昇中、買い時か?2026年2月募集分では「固定5年」が1.66%に

2026年2月募集分(2月5日〜27日)における個人向け国債の発行条件が公表されました。すべての種類で前月の利率を上回っており、上昇基調が続いています。

国債の金利一覧を見る!1/2

国債の金利一覧を見る!

出所:財務省「個人向け国債」

  • 変動10年:1.48%(1月は1.39%、12月は1.23%、11月は1.10%)
  • 固定5年:1.66%(1月は1.59%、12月は1.35%、11月は1.19%)
  • 固定3年:1.39%(1月は1.30%、12月は1.10%、11月は0.99%)

中でも、固定5年の利率1.66%は、近年の個人向け国債としては比較的高い水準にあると言えるでしょう。

2. 今後の金利上昇を見込むなら「変動10年」?過去の受取利子の推移をシミュレーション

「これからさらに金利が上昇するかもしれない」と考える方には、半年ごとに適用利率が見直される「変動10年」が適しているかもしれません。

実際に、過去の変動型国債では、金利の上昇に伴って受け取れる利子が増加した事例が見られます。

一例として、2023年6月に発行された「第158回債」の適用利率がどのように推移したかを見てみましょう。

変動10年の受取利子シミュレーションを見る!2/2

変動10年の受取利子シミュレーションを見る!

出所:財務省「個人向け国債 受取利子シミュレーション」

個人向け国債「変動10年(第158回債)」適用利率(税引前)の推移

  • 2023年6月16日~2023年12月15日:0.28%
  • 2023年12月16日~2024年6月15日:0.60%
  • 2024年6月16日~2024年12月15日:0.57%
  • 2024年12月16日~2025年6月15日:0.65%
  • 2025年6月16日~2025年12月15日:0.84%
  • 2025年12月16日~2026年6月15日:1.10%

発行当初の利率は0.28%と低い水準でしたが、その後の金利上昇を受けて、直近では1.10%まで上がっています。

仮に100万円分購入した場合、受け取る利子は次のように変化します。

シミュレーション:変動10年(第158回債)を100万円購入した場合の受取利子

  • 2023年6月16日~2023年12月15日:税引前1400円(税引後1116円)
  • 2023年12月16日~2024年6月15日:税引前3000円(税引後2390円)
  • 2024年6月16日~2024年12月15日:税引前2850円(税引後2271円)
  • 2024年12月16日~2025年6月15日:税引前3250円(税引後2589円)
  • 2025年6月16日~2025年12月15日:税引前4200円(税引後3346円)
  • 2025年12月16日~2026年6月15日:税引前5500円(税引後4382円)

利子には20.315%の税金が課されます。

最初の半年間の受取額は税引後で1116円でしたが、約2年半後には1回あたり4382円となり、当初の約4倍にまで増加したことが分かります。

3. 個人向け国債の利子にかかる税金は20.315%!非課税制度の対象者とは?

遺族年金を受給している配偶者や、身体障害者手帳をお持ちの方などは、「障害者などの非課税貯蓄制度(通称:マル優・特別マル優)」を利用できる可能性があります。

この制度を活用すると、一定の金額までの利子が非課税扱いとなり、通常よりも有利な条件で資産を運用できます。

適用条件や手続きの詳細については、お近くの金融機関や税務署で確認してみてはいかがでしょうか。

3.1 利子の受け取りはいつ?金額の計算方法と利払日が休業日だった場合の対応

個人向け国債の利子は、原則として「発行された月」と「その6カ月後」の15日に支払われます(ただし、初期の変動10年の一部は10日)。

もし利払日が土日祝日といった金融機関の休業日に重なった場合は、その翌営業日に振り込まれる仕組みです。

初回の利子については、発行日から最初の利払日までの期間が半年に満たないケースが多いため、その期間に応じて日割り計算された金額が支払われます。

一方で、2回目以降の利子は「額面金額 × 年利率 ÷ 2」という簡単な式で算出できます。

なお、実際に口座に振り込まれる金額は、この計算結果から税金が差し引かれた後の金額となります。

4. 個人向け国債は目的に合わせた選択がカギ

今回は、金利が上昇傾向にある「個人向け国債」の最新動向と、固定型・変動型の選び方のポイントについて解説しました。

2026年2月募集分ではすべてのタイプで利率が上昇し、特に固定5年は注目すべき水準に達しています。

今後の金利上昇に期待するなら「変動10年」、安定した利回りを確保したいなら「固定型」というように、ご自身の目的に応じて判断することが重要です。

また、条件を満たせば利子が非課税になる制度も存在するため、対象となるか一度確認してみるのもよいでしょう。

興味のある方は、金融機関で最新の条件を確認したり、まずは少額から購入を検討したりすることで、資産形成の新たな一歩を踏み出すことができます。

※当記事は再編集記事です。

参考資料