4. 50歳代からでも遅くない|新NISAを活用した資産形成も選択肢の1つ
「50歳からでは遅いのでは」と感じる人もいますが、資産形成では開始時期だけでなく、無理なく続けられるかどうかが重要です。
50歳から65歳までの15年間でも、毎月一定額を積み立てていくことで、将来に向けた資産づくりを進めることが期待できます。
2024年に始まった新NISA(少額投資非課税制度)を活用すれば、運用益が非課税となるため、同じ運用成果でも手元に残る資産額に差が生まれます。
今回は、毎月5万円を15年間積み立てた場合を想定し、利回り別のシミュレーションを行いました。
※本シミュレーションは、実際の運用結果を保証するものではありません。
4.1 【運用利回り1~5%】積立投資シミュレーション
- 利回り1%の場合:970万円
- 利回り2%の場合:1047万円
- 利回り3%の場合:1131万円
- 利回り4%の場合:1223万円
- 利回り5%の場合:1324万円
※うち投資元本900万円
シミュレーション結果を見ると、運用利回りが1%から5%へと上がるにつれて、15年後の資産額に大きな差が生まれることがわかります。
同じ「毎月5万円」の積立でも、時間の経過と複利の力によって資産の増え方に広がりが出る点は、積立投資ならではの特徴です。
「50歳から始めても遅いのでは?」と感じる人もいるかもしれませんが、20年・30年と続く人生を考えれば、50歳からでも資産形成の効果を期待できます。
むしろ、現役のうちに積立をスタートしておくことで、老後の取り崩し負担を軽減でき、将来の安心につながります。
もちろん、投資である以上、値動きによるリスクは避けられません。
だからこそ、焦って高いリターンだけを追うのではなく、ご自身の家計やライフスタイル、リスク許容度に合った資産形成を選択することが大切です。
5. まとめ
40歳代~50歳代は、収入面では安定しやすい一方で、教育費や住宅ローンといった支出が重なり、思うように資産が増えないと感じやすい時期です。
実際のデータを見ても、平均と中央値には大きな開きがあり、同じ世代でも家計の状況によって資産形成の歩み方が大きく異なることが分かります。
周囲の数字に振り回されるより、自分の家計の流れを知ることが大切でしょう。
また、老後の家計では毎月の不足分を貯蓄で補うケースも珍しくなく、現役期の準備がその後の暮らしに影響します。
ただし、教育費のピークを迎える年代だからこそ、すべてを一度に整えようとするのではなく、できる範囲で積み立てや家計管理を続けていく視点が現実的です。
50歳代からでも、新NISAなどを活用しながら長期目線で積立を行うことで、将来の選択肢を広げていくことは可能です。
今の貯蓄額だけで将来を判断するのではなく、これからの働き方や支出の変化も含めて考え、自分のペースで資産形成を続けていきましょう。
参考資料
- J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」
- 総務省統計局「家計調査」第3章 年齢階級別に見た暮らしの特徴
- 総務省「家計調査報告〔家計収支編〕2025年(令和7年)平均結果の概要」
- 金融庁「つみたてシミュレーター」
加藤 聖人