2. 年金依存度の高さと生活実感のギャップ
厚生労働省の「2024(令和6)年 国民生活基礎調査の概況」は、高齢者世帯の収入構造を浮き彫りにしています。
公的年金・恩給を受給している高齢者世帯のなかで、「公的年金・恩給の総所得に占める割合が 100%の世帯」は43.4%という結果でした。
生活意識に関する調査では、全世帯の58.9%が「苦しい(大変苦しい+やや苦しい)」と回答。高齢者世帯でも55.8%と、半数以上が経済的な困難を感じています。
全世帯平均より若干低いとはいえ、高齢者の過半数が「体感として苦しい」と答えている事実は重要です。光熱費・食料費の高騰、医療・介護費の負担増が、年金収入だけでは吸収しきれない状況が読み取れます。
特に年金生活者支援給付金の対象となる低年金世帯では、物価上昇の打撃が深刻です。現役世代のような収入増が見込めない以上、「支出管理」が生活防衛の鍵となるでしょう。
高齢者世帯の生活感に関して、「体感としては苦しい」が多数派である点は見落とせません。昨今のように固定費や日常生活費の支出(光熱・食料、医療介護等)が上昇すると、家計が苦しくなってしまうでしょう。
特に、年金生活者支援給付金を受給している方は年金額が少ないため、物価上昇の影響は深刻です。可能な範囲で働いたり、支出を抑えたりする意識を持たなければ、どんどん生活が苦しくなってしまうかもしれません。
著者
1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1000記事以上の執筆実績あり。保有資格は1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、社会保険労務士、行政書士、宅地建物取引主任士など。
監修者
マネー編集部社会保障班は株式会社モニクルリサーチが運営する『くらしとお金の経済メディア ~LIMO(リーモ)~』において、厚生労働省や官公庁の公開情報等をもとに社会保障制度や社会福祉、公的扶助、保険医療などをテーマに関する記事を執筆・編集・公開している。
マネー編集部社会保障班は、地方自治体職員出身の太田彩子、日本生命保険相互会社出身の村岸理美、株式会社三菱UFJ銀行と三井住友信託銀行株式会社出身の和田直子など、豊富な経験と知識を有した編集者で構成されている。表彰歴多数の編集者も複数在籍。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務や、国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担った実務経験者も在籍している。
CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP1級)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP2級)、一種外務員資格(証券外務員一種)などの資格保有者も多数在籍。(最新更新日:2025年8月26日)