園芸店やホームセンターの店頭に、パンジーやプリムラなど、春を告げる愛らしい花々が並び始めました。

まだ空気は冷たいですが、ふとした日差しの温もりに「そろそろ何か植えたいな…」と、ガーデニング欲が湧いてきたという人もいるでしょう。

春の花はパステルカラーが多く、つい可愛い色ばかり集めてしまいがち。でも、いざ植えてみると「なんだか全体的にボヤッとしてしまった…」「メリハリがない…」という経験はありませんか?

今回は、ふんわりと桜のような花を咲かせる多年草「ウインティー(※)」を主役に、全体をグッと引き締める「締め色」と、質感の異なる「リーフ(葉)」をプラスして、洗練された一鉢に仕上げるテクニックをご紹介します。

※サクラソウ科、プリムラ・マラコイデスの改良品種です。

1. いつもの寄せ植えがセンス良く垢抜ける!「苗選び」4つのステップ

素敵な寄せ植えを作る秘訣は、植え込む前の「苗選び」にあります。今回は、LIMOガーデニング部員が実際に園芸店で苗を選ぶ際の手順をご紹介します。

1.1 ステップ1:今回の寄せ植え、主役はこちら

まず、今回の主役として選んだのは、淡いピーチ色の「ウインティー」。

プリムラ・マラコイデスの一種ですが、従来種よりも花数が圧倒的に多く、ふんわりとした草姿が魅力です。春の木漏れ日のような柔らかさを持っています。

今回の主役はウインティーのピーチ。アンティークカラーがオシャレです1/9

今回の主役はウインティーのピーチ。

LIMOガーデニング部撮影

1.2 Step2:補色の効果で、互いの色を鮮やかに

ブラキカム&ロータスブリムストーン2/9

ブラキカム&ロータスブリムストーン

LIMOガーデニング部撮影

次に手に取ったのは、繊細な紫色の小花「ブラキカム」と、新芽が美しいレモンイエローの「ロータス・ブリムストン」。

紫と黄色は、色相環で反対に位置する「補色」の関係。この二つを組み合わせることで、お互いの色がパッと鮮やかに引き立ち、春らしいリズムが生まれます。

1.3 Step3:「締め色」の投入で、輪郭を引き締める

ゴージャスなフリルが可愛い、パンジー(華あられ)3/9

ゴージャスなフリルが可愛い、パンジー(華あられ)

LIMOガーデニング部撮影

「綺麗だけど、なんだか物足りないかも…全体的に優しすぎるかな?」と感じたら、次に投入するのが「締め色」です。

今回は、あえて濃いディープカラーのパンジー「華あられ」をチョイス。

これを足元に配置することで、ぼんやりしていた全体の輪郭がぐっと引き締まります。主役であるウインティーの優しいピーチ色が、濃い色との対比でより一層際立つのです。

1.4 Step4:「異素材」の葉ものでメリハリを

斑入りのシルバープリペット。寄せ植えを引き締める《異素材アクセント》4/9

斑入りのシルバープリペット

LIMOガーデニング部撮影

最後の仕上げは、質感の異なる植物を加えること。

小花ばかりで質感が似ているところに、硬質で光沢のある斑入り葉が美しい「シルバープリペット」を投入します。

全体的にふわふわとした草花が多いので、硬質で光沢のある斑入り葉が美しい「シルバープリペット」を投入します。

「ふわふわ」の中に「キリッ」としたシャープなツヤ葉が入ることで、寄せ植え全体に立体感が生まれますよ。

2. 【完成】春の玄関を彩る「ひと鉢」。プリムラ主役の《大人の寄せ植え》

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LIMOガーデニング部撮影

LIMOガーデニング部撮影

完成したひと鉢は、ウインティーのピーチ色とロータスのレモンイエローが溶け合うような、やさしく淡いグラデーションに。そこへパンジーの「濃い紫」を添えることで、ふわりと軽やかな色合いがきゅっと引き締まり、安定感のある美しさに仕上がりました。

この寄せ植えを長く楽しむコツは「置き場所」です。

主役のウインティーは、強い直射日光や乾燥がやや苦手。明るさは必要ですが、西日などの強い光は避けてあげましょう。一方で、パンジーやブラキカムは日当たりと風通しのよい環境を好みます。

そのバランスをとって、「午前中だけ日が当たる場所」や「明るく風通しのよい軒下」に置くのがおすすめです。

水やりは、土の表面が乾いたら鉢底から流れ出るくらいたっぷりと。乾かしすぎないよう気をつけながら管理すると、それぞれの花が心地よく過ごせます。

3. 今回の寄せ植えに使った《主役・脇役》5つの植物たち

今回のひと鉢を彩る、個性豊かな『主役・名脇役』たち。それぞれの植物の特徴と魅力をご紹介します。

寄せ植えでは使っていないカラーの花も、ぜひ試してみてくださいね。

3.1 プリムラ「ウインティー」(主役)

爽やかなライムグリーンの花色もあるウインティー6/9

爽やかなライムグリーンの花色もあるウインティー

LIMOガーデニング部撮影

一般的なプリムラよりも花数が非常に多く、桜のようにふんわりと咲き溢れる姿が特徴です。優しい色合いで、春の寄せ植えの主役にぴったり。半日陰でも育ちやすい、貴重な品種でもあります。

  • 開花期: 1月〜4月
  • 草丈: 30cm〜40cm
  • 日照: 半日陰〜日向
  • 価格: ※参考価格:400円〜700円前後(3.5号ポット苗)

3.2 パンジー

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Lapa Smile/shutterstock.com

Lapa Smile/shutterstock.com

今回は全体の印象を引き締めるため、「濃いめ」の色をチョイスしました。足元で視線を集め、全体の印象を引き締める重要な役どころです。フリルのある華やかな花弁が、可愛らしさもプラスしてくれます。

  • 開花期: 11月〜5月
  • 草丈: 15cm〜20cm
  • 日照: 日向
  • 価格: ※参考価格:400円〜600円前後(3.5号ポット苗)

3.3 シルバープリペット

斑入りの明るい葉が美しい低木です。枝がしっかりしており、寄せ植え全体のフォルムを整える「骨格」のような役割を果たします。伸びすぎたと感じたら気軽にカットして調整できる、万能なグリーンです。

  • 分類: 低木(常緑)
  • 観賞期: 周年(花は初夏)
  • 草丈: 〜100cm(鉢植えなら剪定で調整可)
  • 日照: 日向
  • 価格: ※参考価格:300円〜600円前後(3.5号ポット苗)

3.4 ロータス・ブリムストーン

ロータス・ブリムストーン8/9

ロータス・ブリムストーン

LIMOガーデニング部撮影

主役と締め色を優しくつなぐ、名脇役の存在も欠かせません。ロータスのふわふわとした質感と、ブラキカムの野趣あふれるナチュラルな小花が、寄せ植えに自然な「動き」と奥行きを与えてくれます。

  • 開花期: 5月〜6月(主に葉を楽しむ)
  • 草丈: 30cm〜60cm
  • 日照: 日向
  • 価格: ※参考価格:300円〜500円前後(3.5号ポット苗)

3.5 ブラキカム

細く繊細な葉と、デージーに似た可憐な小花が特徴です。主張しすぎない花姿は、主役のウインティーと「締め色」のパンジーの間を自然につなぎ、寄せ植えに軽やかな動きと奥行きを与えてくれます。

過湿を嫌うので、蒸れに注意。花が終わったら、花茎の付け根からカットしてあげると、次々と新しい蕾が上がってきます。

  • 開花期: 3月〜11月(四季咲き性が強く、長く楽しめます)
  • 草丈: 10cm〜20cm
  • 日照: 日向(お日様が大好きです。影になると花数が減るので注意しましょう)
  • 価格: ※参考価格:200円〜500円前後(3.5号ポット苗)

4. まとめ

春の寄せ植え作りで「なんだか印象がボヤけるな」と感じたときは、濃い色の花(締め色)か、硬い質感の葉ものをひとつプラスしてみてください。

今回ご紹介した5種類の植物のように、色と質感のコントラストを意識するだけで、いつもの鉢がぐっと引き締まった《大人のひと鉢》に変わります。

2月は苗が豊富に揃い、寄せ植え作りを始めるには絶好のタイミング。ご紹介した4つのステップを参考に、ぜひ洗練されたひと鉢を仕立ててみてくださいね。

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