いよいよ来月、2026年4月分から「子ども・子育て支援金」制度がスタートします。

少子化対策の財源として、私たちが公的医療保険料とあわせて「支払う」新しい負担になります。

「給与明細の手取りがどう変わるのか」「具体的にいくら引かれるのか」気になる方もいるでしょう。

令和8年度から始まる子ども・子育て支援金はどんな制度?何に使われるの?1/8

令和8年度から始まる子ども・子育て支援金はどんな制度?何に使われるの?

出所:こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度のQ&A」

そこで本記事では、子ども・子育て支援金の「年収別の負担額」の目安を《保険制度別》で試算した結果を解説します。

1. 「子ども・子育て支援金」が始まると給与手取りはどう変わる?

給料明細に表示されるのはいつから?2/8

給料明細に表示されるのはいつから?

umaruchan4678/shutterstock.com

「子ども・子育て支援金」の負担金は、現在支払っている医療保険料(健康保険料など)に加算される形で徴収されます。

制度の開始は2026年4月ですが、多くの企業では社会保険料を翌月に控除する方式(4月分を5月に控除)を採用しています。

そのため、会社員の場合、給与明細に反映されるのは4月分ではなく、主に5月支給の給与からとなります。

※自営業者など国民健康保険に加入している方は、自治体から送付される納付通知書(例年6月ごろ)で内容を確認することになります。

2. 【保険制度別に確認】子ども・子育て支援金「年収別」負担額の目安はいくら?

本章では、子ども・子育て支援金の負担額について、政府が公表している試算を参考に整理します。

なお、金額は、収入水準や加入している保険の種類によって変わります。

2.1 ケース1:会社員・公務員など(被用者保険)

被用者保険(協会けんぽ・健保組合・共済組合)-年収別の支援金額の試算(令和8年度)-3/8

被用者保険(協会けんぽ・健保組合・共済組合)-年収別の支援金額の試算(令和8年度)-

出所:こども家庭庁「医療保険制度ごとの年収別試算はこちら」

給与と賞与を含めた年収に支援金率(0.23%)を適用し、その金額を会社と分け合った分が個人の負担分となります。

以下は、会社負担分を差し引いた後、実際に毎月の給与から控除される自己負担額のおおよその目安です。

  • 年収400万円:月額384円
  • 年収600万円:月額575円
  • 年収800万円:月額767円

2.2 ケース2:自営業・フリーランス(国民健康保険)

世帯主の所得水準などをもとに負担額が算定されます。

夫婦と高校生以下の子どもで構成される世帯を想定した、代表的なモデルケースは次のとおりです。

  • 年収200万円:月額400円
  • 年収250万円:月額550円
  • 年収300万円:月額650円

2.3 ケース3:後期高齢者医療制度(75歳以上など)

後期高齢者医療制度-年収別の支援金額の試算(令和8年度)-5/8

後期高齢者医療制度-年収別の支援金額の試算(令和8年度)-

出所:こども家庭庁「医療保険制度ごとの年収別試算はこちら」

年金収入だけで生活している単身世帯を想定した、主なモデルケースの試算を確認していきます。

  • 年収80万〜150万円:月額50円
  • 年収175万円:月額100円
  • 年収200万円:月額200円

※実際の負担額は、自治体や広域連合が定める条例によって決まります。

3. 子ども・子育て支援金「実質負担ゼロ」と「免除」の仕組みとは?

こども・子育て政策の強化(加速化プラン)の財源の基本骨格(イメージ)6/8

こども・子育て政策の強化(加速化プラン)の財源の基本骨格(イメージ)

出所:こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度について」

少子高齢化が進む日本では、子どもを育てる環境をいかに整えるかが課題となっています。

今回の「子ども・子育て支援金」は、その課題解決のためのひとつとされています。

こども家庭庁「子ども・子育て支援金制度について」によれば、政府は「実質的な追加負担は生じない」としています。

具体的には、医療や介護の無駄を省く改革(歳出改革)を行い、本来なら増えるはずだった保険料の伸びを抑え、その「浮いた分」で支援金を賄うというものです。

しかし、給与明細上では「子ども・子育て支援金」が天引きされます。

「他の保険料が安くなった(上がらなかった)」ことは目に見えにくい傾向にあるため、感覚としては負担が増したと感じられるかもしれません。

なお「子育て世帯への配慮」として、会社員の方が産休・育休を取得している間は、現行の社会保険料と同様に支援金の支払いも免除される仕組みです。

家計を見直したり、ライフスタイルに合った方法で資産形成を目指したりするなど「今の生活」だけでなく「将来の暮らし」も見据えておくことも大切です。

生活に関係するさまざまな「公的な制度」に目を向けてみてはいかがでしょうか。

4. 参考:【住宅ローン】年代別「平均残高」はいくら?

住宅ローンを組む際、「退職までには繰り上げ返済できるだろう」「退職金で何とかなるだろう」と漠然と考えている人も少なくありません。

J-FLEC(金融経済教育推進機構)の「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」で住宅ローン残高の平均を確認してみましょう。

4.1 《単身世帯》住宅ローン残高(平均)

《単身世帯》住宅ローン残高の平均7/8

《単身世帯》住宅ローン残高の平均

出所:J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」をもとにLIMO編集部作成

  • 20歳代:158万円
  • 30歳代:413万円
  • 40歳代:232万円
  • 50歳代:547万円
  • 60歳代:299万円
  • 70歳代:348万円

4.2 《二人以上世帯》住宅ローン残高(平均)

《二人以上世帯》住宅ローン残高の平均8/8

《二人以上世帯》住宅ローン残高の平均

出所:J-FLEC(金融経済教育推進機構)「家計の金融行動に関する世論調査 2025年」をもとにLIMO編集部作成

  • 20歳代:919万円
  • 30歳代:1916万円
  • 40歳代:1651万円
  • 50歳代:1117万円
  • 60歳代:697万円
  • 70歳代:474万円 

特に二人以上世帯の60歳代では、平均で約700万円の住宅ローン残高があり、セカンドライフに入る年齢でも大きな負債を抱えている実態が見えてきます。

日々の家計収支を把握し、老後生活に向けた準備を進めておくことも大切です。

参考資料