2026年2月募集の個人向け国債は、全タイプで前月を上回る利率となりました。

特に「固定5年」は1.66%に達し、メガバンクの定期預金を大きく引き離す勢いを見せています。

金利上昇が続く今、預金に眠らせている資金を国債へシフトすべきか悩む方も多いはず。本記事では、最新の金利比較と金利上昇局面で「変動10年」の金利が半年ごとにどのように連動していくのかを具体例をあげてみていきます。

1. 【個人向け国債】2月募集分の利率は何パーセント?

2026年2月募集分(2月5日〜27日)の発行条件が発表されました。全てのタイプで先月を上回る利率となっており、上昇トレンドが続いています。

  • 変動10年:1.48%(1月募集分は1.39%、12月募集分は1.23%、11月募集分は1.10%)
  • 固定5年:1.66%(1月募集分は1.59%、12月募集分は1.35%、11月募集分は1.19%)
  • 固定3年:1.39%(1月募集分は1.30%、12月募集分は1.10%、11月募集分は0.99%)

特に「固定5年」の1.66%という数字は、後述するメガバンクの定期預金と比較しても非常に際立った高さです。

2. 比較:個人向け国債 vs メガバンク定期預金

「安全な預け先」として定期預金を検討されている方も多いですが、現在の金利差は無視できないレベルに広がっています。

【3年】

  • 定期預金0.60%
  • 個人向け国債1.39%
  • 金利差0.79%

【5年】

  • 定期預金:0.70% 
  • 個人向け国債:1.66%
  • 金利差: 0.96%       

【10年】

  • 定期預金:0.90% 
  • 個人向け国債:1.48%〜(変動)
  • 金利差:0.58%

メガバンクの10年定期(0.9%)よりも、個人向け国債の3年固定(1.39%)の方が圧倒的に高金利という逆転現象が起きています。「確実に増やしたい」のであれば、現在は国債に軍配が上がります。

3. 固定5年か変動10年か…

「今後もっと金利が上がるかも」と不安な方に適しているのが、半年ごとに利率が見直される変動10年です。

実際に金利がどのように動いたのか、具体的な事例で確認していきます。

例:2023年6月に発行された「第158回債」の利率推移

個人向け国債「変動10年(第158回債)」受取利子シミュレーション2/3

個人向け国債「変動10年(第158回債)」受取利子シミュレーション

出所:財務省「個人向け国債 受取利子シミュレーション」

個人向け国債「変動10年(第158回債)」適用利率(税引前)の推移

  • 2023年6月16日~2023年12月15日:0.28%
  • 2023年12月16日~2024年6月15日:0.60%
  • 2024年6月16日~2024年12月15日:0.57%
  • 2024年12月16日~2025年6月15日:0.65%
  • 2025年6月16日~2025年12月15日:0.84%
  • 2025年12月16日~2026年6月15日:1.10%

発行当初は0.28%だった変動10年(第158回債)の適用利率が、直近では1.10%まで上昇しています。

この国債を100万円分購入した場合に受け取れる利子をシミュレーションしてみましょう。

シミュレーション:変動10年(第158回債)を100万円購入した場合の受取利子

  • 2023年6月16日~2023年12月15日:税引前1400円(税引後1116円)
  • 2023年12月16日~2024年6月15日:税引前3000円(税引後2390円)
  • 2024年6月16日~2024年12月15日:税引前2850円(税引後2271円)
  • 2024年12月16日~2025年6月15日:税引前3250円(税引後2589円)
  • 2025年6月16日~2025年12月15日:税引前4200円(税引後3346円)
  • 2025年12月16日~2026年6月15日:税引前5500円(税引後4382円)

※利子の受取時には20.315%の税金が差し引かれます。

最初の半年間に受け取れる利子は税引後で1116円でした。 しかし、半年ごとの利率見直しにより、発行から2年半が経過した現在(2025年12月~)では、1回あたりの受取額は税引後で4382円と、当初の約4倍まで増えている計算です。

3.1 押さえておきたい「中途換金」のルール

個人向け国債 中途換金のしくみ3/3

個人向け国債 中途換金のしくみ

出所:財務省「中途換金について」

「10年も資金を拘束されるのは困る」という場合も、個人向け国債は比較的柔軟です。

  • 換金制限: 発行から1年経過すれば、1万円単位で換金可能。
  • ペナルティ: 直近2回分の利子相当額(×0.79685)が差し引かれます。
  • 安心ポイント: 差し引かれるのは「利息」からであり、元本は100%守られる仕組みです。

4. まとめ

2026年2月募集の個人向け国債は、固定5年で1.66%とメガバンクの定期預金を大きく上回る好条件です。

金利上昇局面では、半年ごとに利率が見直される「変動10年」も、インフレ対策として非常に魅力的な選択肢となります。

1年経過後は中途換金も可能なため、元本割れリスクを抑えつつ、預金よりも効率的に資産を守り育てる手段として、今のタイミングで検討する価値は極めて高いと言えるでしょう。

参考資料