3. 純金積立の注意点
先ほどのシミュレーションを見て、今すぐに純金積立を始めたいと感じた人も多いかもしれませんが、純金積立には事前に知っておきたい注意点がいくつかあります。
まず押さえておきたいのが手数料と保管料です。ネット証券や一部の金融機関を利用すれば比較的低コストで始められますが、サービスによっては年会費や買付手数料、保管料がかかる場合があります。積立は長期間続けることが前提となるため、こうしたコストの違いが最終的な成果に影響する点は見逃せません。
次に、金は利息や配当を生まない資産であることも重要です。株式の配当金や投資信託の分配金のような定期収入はなく、利益はあくまで売却時の価格差によってのみ得られます。
また、純金積立そのものはNISAの対象外である点にも注意が必要です(一部の金ETF等を除く)。そのため、売却益には原則として税金がかかります。ただし、金は5年を超えて保有すると、課税対象となる利益が半分になるという税制上の優遇があります。
4. 純金積立を始める方法
純金積立を始める方法は一つではなく、目的や考え方によって選択肢が分かれます。
代表的なのが、証券会社や銀行、貴金属商で取り扱われている純金積立です。基本的に証券会社や銀行、貴金属商が保管・管理してくれることに加えて、一定量以上になると現物の金を引き出せる点が魅力となっています。ただし、積立手数料がかかる点には注意が必要です。
一方で、金に投資する投資信託やETFを利用する方法もあります。証券会社の口座があれば簡単に購入でき、管理の手間もほとんどありません。NISAで購入できるものもあり、手数料も低いことが特徴です。ただし、原則として現物の金を引き出すことはできません。
他にも、インゴットや金貨などの現物の金を直接購入する方法もあります。実実物資産として保有できる安心感はありますが、購入時の手数料が高く、盗難や保管のリスクも考慮する必要があります。
どの方法にもメリット・デメリットがあるため、「現物を持ちたいのか」「手軽さを重視するのか」など、自分の目的に合った方法を選ぶことが大切です。
5. 資産形成について考えよう!
本記事では純金積立について解説しました。ただし、資産形成には純金以外にも株式や債券、不動産、外貨、預金、保険など様々な方法があり、それぞれ特徴やリスクの大きさが異なります。
そのため、様々な選択肢から検討して自分にあった資産形成をおこなうことが必要です。ぜひ、資産形成の目的や許容できるリスクなどを整理することから始めてみてはいかがでしょうか。
純金積立には現物を引き出せる安心感がある一方、低コストやNISA活用を重視するなら投資信託という選択肢もあります。大切なのは、ご自身の投資目的やリスク許容度に合わせて最適な手段を選ぶことです。他の資産とのバランスを整理し、自分に合ったポートフォリオを考えることが資産形成のファーストステップになります。
参考資料
苛原 寛

