2026年1月19日、高市総理大臣は衆議院の解散を表明しました。これにより、高市政権が目玉政策として掲げていた「給付付き税額控除」の行方は、総選挙の結果に委ねられることとなります。
物価高に苦しむ低所得者層の「切り札」として期待されていた「給付付き税額控除」。
選挙戦を経て果たして実現するのでしょうか?それとも、議論は白紙に戻ってしまうのでしょうか。
本記事では、解散によって先行きが不透明となった「給付付き税額控除」の仕組みをおさらいするとともに、なぜ今この制度が必要とされているのか、そして今後の政治情勢が導入にどう影響を与えるのかを徹底解説します。
1. 給付付き税額控除とは?制度の仕組みを解説
給付付き税額控除とは、所得税を減額する「税額控除」と、現金を直接支給する「給付」を組み合わせた制度です。
この制度の最大の特徴は、本来納めるべき所得税額よりも税額控除額のほうが大きい場合に、控除しきれなかった差額分が現金として給付される点にあります。
この仕組みにより、所得が少なく納税額が低い方や、所得が基準を下回り所得税が非課税となっている世帯にも、支援が行き渡るように設計されています。
制度を通じて支援を受ける方法は、所得状況に応じて主に3つのパターンに分類されます。「税額控除のみを受けるケース」「税額控除と現金給付の両方を受けるケース」「現金給付のみを受けるケース」の3つです。具体的な例で見ていきましょう。
1.1 控除額10万円を例にした3つの具体例
ケース1:中・高所得層
- 所得税の納税額が30万円(控除額10万円を上回る)の場合
- 適用される内容:10万円の全額が税額控除として適用されます。
- 得られる効果:納税額が20万円に減り、税の負担が軽くなります。
ケース2:低所得層
- 所得税の納税額が8万円(控除額10万円を下回る)の場合
- 適用される内容:納税額8万円分が減税され、納税は不要となります。さらに、控除しきれなかった差額の2万円が現金で支給されます。
- 得られる効果:税金の支払いがなくなる上に、2万円の現金を受け取ることが可能です。
ケース3:非課税世帯
- 所得税の納税額がゼロの場合
- 適用される内容:所得税の納税義務がないため、控除額である10万円が全額現金で支給されます。
- 得られる効果:従来の減税策では支援の対象外であった世帯にも、直接的な経済支援が届くようになります。
