3. まとめにかえて

今回の「在職老齢年金」改正の根底には、日本の平均寿命と健康寿命の延伸があると考えられます。

2022年のデータでは、平均寿命は男性81.05歳、女性87.09歳。一方、日常生活に制限なく過ごせる「健康寿命」は男性72.57歳、女性75.45歳となっています。

注目すべきは、平均寿命と健康寿命の差が、男性8.49年、女性11.63年と、2010年以降わずかながら縮小傾向にある点です。元気で活動的なシニア世代が増える中、制度がその意欲を削がないよう、より柔軟に働ける環境整備が進められています。

2026年4月から支給停止の基準額が月51万円から65万円へ引き上げられます。これにより、一定の収入までは老齢厚生年金が減額されずに受け取れるようになります。実際の賃金と年金額の合計を確認し、早見表で自分のケースをチェックしてみましょう。制度改正をきっかけに、今後の働き方や収入計画を前向きに見直してみてはいかがでしょうか。

参考資料

菅原 美優