1.1 終活の第一歩はエンディングノートの活用から
老後資金の計画を立てた後、具体的な終活へと進むために役立つのがエンディングノートです。
NPO法人ら・し・さ(終活アドバイザー協会)が公開した「第2回終活意識全国調査報告書【確定版】」によれば、「エンディングノート」という言葉を聞いたことがある人は全体の84.3%でした。
しかし、実際に「行動」に移しているかという点では、世代間で大きな隔たりが見られます。年代別の認知度、所有率、実行率を見ていきましょう。
年代別で見るエンディングノートの認知度・所有率・実行率
- 20歳代
- 認知度:60.7%
- 所有率:6.3%
- 実行率(所有者のうち書いている割合):92.2%
- 30歳代
- 認知度:74.1%
- 所有率:5.2%
- 実行率(所有者のうち書いている割合):76.9%
- 40歳代
- 認知度:85.3%
- 所有率:7.5%
- 実行率(所有者のうち書いている割合):77.3%
- 50歳代
- 認知度:86.6%
- 所有率:8.5%
- 実行率(所有者のうち書いている割合):64.0%
- 60歳代
- 認知度:92.5%
- 所有率:16.0%
- 実行率(所有者のうち書いている割合):53.8%
- 70歳代以上
- 認知度:93.9%
- 所有率:24.2%
- 実行率(所有者のうち書いている割合):50.6%
エンディングノートの認知度は年齢とともに上昇し、60歳代以上では9割を超える結果となりました。
その一方で、実際にエンディングノートを「持っている」人の割合は、70歳代以上が24.2%で最も高いものの、50歳代までは1桁台に留まっています。
これは、若い世代にとって終活がまだ身近な課題ではないことが影響していると考えられます。
また、エンディングノートを所有している人のうち、実際に「書いている」人の割合は、年齢が上がるほど低下する傾向にあり、70歳代以上では50.6%と最も低くなりました。
高齢になるにつれて記載すべき内容が増えたり、健康上の理由で筆が進めにくくなったりすることが背景にあるのかもしれません。
エンディングノートは、お墓や葬儀、家族信託といった複雑な手続きとは異なり、自分一人で気軽に始められる点が大きなメリットです。
金融資産やデジタル遺品の整理など、終活の第一歩としてエンディングノートの作成から始めてみるのも一つの方法ではないでしょうか。
【調査概要】NPO法人ら・し・さ(終活アドバイザー協会)「第2回終活意識全国調査報告書【確定版】(2025年7月)」
- 調査目的:高齢社会における終活意識の実態を把握し、個人が豊かで安心した人生後半期を送るための支援や啓発活動に活用する
- 調査対象:20~89歳の男女
- 調査地域:全国
- 調査方法:インターネットリサーチ
- 調査時期:2024年12月4日(水)~12月6日(金)
- 回答者数:2052名
- 割付方法:人口構成比割付(令和2年国勢調査の性年代別人口比率に基づく)
- 調査委託先:株式会社マクロミル