2026年を迎え、冬の寒さが一層厳しくなる時期となりました。
日々の体調管理とともに、医療費の負担について改めて考える機会が増えているのではないでしょうか。
日本では「国民皆保険制度」にもとづき、すべての人が何らかの公的医療保険に加入することになっています。
75歳(または一定の障害がある65歳)以上の方は「後期高齢者医療制度」に移行しますが、この保険料は医療費の増加に伴い上昇傾向にあります。
また、医療機関での窓口負担割合にも変更がありました。
2022年10月から導入された「2割負担」では、急な負担増を緩和するための「配慮措置」が取られていましたが、この措置は2025年9月末をもって終了しています。
現在は、制度本来の負担割合が適用されているため、「受診時の支払額に変化を感じている方」もいるかもしれません。
医療費の負担割合は家計に影響しますので、老後の家計管理のためにも、ご自身やご家族の「負担割合」を知っておくことが大切です。
今回は、後期高齢者医療制度の基本的な仕組みを解説し、窓口負担が2割となる「年金収入+その他の合計所得金額」の基準についてわかりやすくご説明します。
ご自身や家族の負担割合がすぐにわかる「判定フローチャート」もあわせてご紹介します。
1. 働くシニアの就業割合はどのくらいか
内閣府が公表している「令和7年版高齢社会白書」によると、65歳以上の就業者数および就業率はともに増加傾向にあります。
性別・年齢階層別の就業者割合は以下の通りです。
- 65~69歳:男性62.8%、女性44.7%
- 70~74歳:男性43.8%、女性27.3%
- 75歳以上:男性17.3%、女性8.5%
年金の受給が始まる65歳以降も、現役で働き続けるシニアが増えていることがわかります。
なお、2025年6月13日に成立した「年金制度改正法」では、在職老齢年金制度の見直しが行われました。
この改正により、2026年4月から、厚生年金を受給しながら働く場合の「年金減額基準額」が、月額51万円(2025年度の金額)から62万円へと引き上げられます。
これまで収入増による年金カットを懸念して就労を調整していたシニアの「働き控え」が緩和され、より柔軟な働き方がしやすくなると期待されています。厚生労働省の試算では、この見直しによって新たに約20万人が年金を全額受け取れるようになると見込まれています。
